名前ひとつを 祈りとす

名前ひとつを 祈りとす

俳句と短詩

   

  











地をちぎり

カトレアが逝く

実は狂ふ





風を織り

火の橋の百合

散る




海、山が

命を語る 梅雨の霧




地が震え 名前ひとつを 祈りとす




旅の地の 言葉は遠く 細い糸




街の荒涼が  今夜は  やさしくて




珈琲の琥珀に 戻れない日を数えた ホテル ロビー 朝




距離 過ちの過去が 僕に ひとを 遠ざけさせる




折れた  気持ち . 僕は どこから 帰ってきたのだろう




尊い哀しみ   一歩ずつ    擦り切れて




脱け殻 風の音 草の匂い




また  一生を隔てられたて




足音さえ恋しくて




  
   

  

名前ひとつを 祈りとす

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

名前ひとつを 祈りとす

俳句と短詩

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-02-18

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