たのしいね、うれしくて、たのしいね

たのしいね、うれしくて、たのしいね

短歌十首。

   

  











ひとの音 救いの雫 街の灯は 淡き命の ぬくもりと消ゆ





一生の重みで駆けた生の彩(いろ)

青のフィルムで

いつも待ってた




夕暮れの

白い壁の陽 残されて


「生きているのは、愛されたから」




選ばれて

生き残されて

選ばれて

生き残されて

        陽に包まれて




「あんなにも、わかってくれた、ただ、おれを」


眩しい

ままで

   とまる


「おやすみ」





「リル、うれしくて、たのしいね」


おまえへの詩を

かぶり

眠る




夕刻の

疚しさだけが くやしくて

いつか待つ朝

雪の葉の朝




時がまた降り落ちてくる無惨でも時が優しく振り落ちてくる




詩はとおく

ただひたむきの いのちあり

せつなるものは 旅にひろいて




雨だれは

ひとを探して

泣く音色

寂しさもまた 綺麗じゃないか




  
   

  

たのしいね、うれしくて、たのしいね

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

たのしいね、うれしくて、たのしいね

短歌十首。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-02-17

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