11月・12月の短歌(2018年)
人生のエンドロールで主演ではなかったことに気づいた日には
耳朶という文字を書くえんぴつと私と同じ末路を辿れ
ベランダに大っきなイリエワニがいていますぐきみに会えなきゃ困る
あずきバーほどの密度の感情を込めれば人は徒手で殺せる
バナナから引きちぎられたはずなのにバナナバナナのままなの不思議
そば湯だけ飲みたいときにそば湯だけ飲めるお店があればいいのに
今週もハッスルだよと思いつつタイムラインをスワイプしてる
生きてゆくたとえば夏に脱ぎ捨てたままのズボンを洗うなどして
11月・12月の短歌(2018年)