押上

これちかうじょう

  1. 希望的観測
  2. 絶望的観測

この星には、何もないんだと思う。
守るべきものも、
守られるべきものも。
僕らの、この星には。

希望的観測

人のせいで、として僕は今を生きている。
病気とともに共存する、苦しいだけの、
この世界と人生は、
全て、他人から始まり、他人に終わる。
どこにも自分なんてない。
あるのは、
他人に媚びへつらう卑しい自分だけで。

希望が目に見えないのは、
絶望が邪魔をしているからだ。
絶望が苦しいのは、
希望が足りないからだ。

他人が邪魔をするのは、
僕が嫌われているからだ。
でも僕は他人を嫌わない。
むしろ、
その前に、
意識などしないのだ。
嫌われている、だから排除する。
見えない風の中に、
僕はいろんな気持ちを置いてきた。

絶望的観測

死んでしまえば楽になれるとばかり、
勘違いしていた。
でも、死んでしまえば、輪廻が待っている。
繰り返し繰り返し、だんだん退化していくその人生が、
僕の中には絶望としてありありと生き続けている。

人を愛すればよかったのだろうか。
人を軽蔑すればよかったのだろうか。
人を断ればよかったのだろうか。

あんな、手紙、書くんじゃなかった。
人の倖せを祈る倖せな倖せな幸福の手紙に見える、
あの字面は、
絶望を謳った世界を滅ぼす血塗りの言葉だった。

許されている。
そう、勘違いしたままでこの先、
あの人は歩んでいく。

一生、許されないという絶望など、
知る余地もなく。

押上

押上

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • SF
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
更新日
登録日

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted