イドラ

今まで散々頑張ってきたのに

休むことすら許してくれない?

我々は君達に一体どれだけの勇気をあげただろう

君達は我々に一体どれだけのものを与えただろう



大きな水槽をプレゼントされたね

それも魚がいなければ意味がない

魚がいたって世話できなければ意味がない

鑑賞できなければ意味がない



大きな虫かごもくれたね

虫を取りに行けなければ意味がない

世話ができなければ意味がない

興味もなければ意味がない













大きな偶像としてこれまで照らしてきた

誰かの太陽となっていたかもしれない

太陽だって休まず地球を温めていたんだ

明るく見下ろしていたんだ












何十年の拘束の末に僕達はどうなるのだろう

物だけが集まってもそれを使う時間はない

かと言って捨ててしまうことは許されない

監視された社会では出歩くことすらままならない

いつからか僕らの自由は亡くなった















誰のために生きているんだ

イドラ

イドラ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-02-07

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