あと一年
あれから月日が流れて
あと一年で貴方と同じ目線になる
貴方が何を見て、聞いて、感じて
絶望して、茨の道へ向かったのか
背伸びしても分からなかったことが
もう少しで理解できるかもしれない
それまでは私もここに在り続ける
それまでに何か自分に理由を
見出すことができなければ茨の道へ
後を追うかもしれない
止め処なく流れる時の中で
貴方を忘れることができなかったのは
きっと恋に似た憧憬があったから
私の中に焦がれる面影があったから
それを抱いて
在り続けるかどうか
決めるまで
あと一年
あと一年