倉庫で眠るロボット

瓦礫まみれの街で
最後の導線がきれる
動力をなくし
代わりに自由になった
無人航路に佇む君
真っ黒な目は
水に浮いているように見える

どうしてもどうもならないので
わたしは小枝を広い集め
新聞と共に
マッチで火をつける
空と海がよく眺める場所で
お互いの容量を燃やして食べた

わたしは珍しそうに見つめた空と海のことを
その場で忘れてしまったけれど
君はずっと器用だから
このことを永遠に覚えているだろう

倉庫で眠るロボット

倉庫で眠るロボット

「またたき、ほころび」より 2018年

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-01-30

CC BY-NC-ND
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CC BY-NC-ND