私の体とおまけ

分子と原子
重なり絡み形となって細胞になり

それは内にある設計図と宇宙の真理にしたがい
目と耳となり頭になり
手となり
足となり
私の体となる

植物と肉を食べ
光を浴び
水を飲み
酸素を吸い

まわりの人にたすけられて
考え
悩み
歩き

人と出会い
子供ができ

みんなのために
いっぱい仕事して
疲れ
老い
細り

たべることにも執着がなくなるころ
私の体の
細胞を
分子を
原子を
これまで借りてきた宇宙に返しだす

そしてもう何もとりいれることができなくなったら
火となって
大気の一部になり
灰になって土に帰る

それでやっと
借りてきたものを
全部返せる

返済完了
ただそれだけのこと

宇宙からもらった
借り物の
この私の体

私の気持ち?心?
それはきっと神さんがおまけに付けてくれたんだ
この世でさみしくならないように

楽しみを
楽しむために

私の体とおまけ

私の体とおまけ

一番大事なものは、案外ちっぽけなものかもしれません

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-01-25

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