なにもなかったころから思い出すんだ

なにもなかったころから思い出すんだ

   


   



   

  






なにもなかったころから思い出すんだ

こんな夜はさ

どうにでもなるし

どうにもならない

でも

生まれたんだ

それでいいじゃないか



まあこんなもんだ

こんなものさ

じきに

待ち望まなくても

去らなきゃいけない



一枚 

    遺影



それが

なお

いまも なお

それでも生きさせる夜。
   



   


   



   

  

なにもなかったころから思い出すんだ

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

なにもなかったころから思い出すんだ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-01-16

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