うさぎの見る世界の中で
これも300字チャレンジです。
うさぎは、鮮やかな青や緑に心揺さぶられる。遠くを見つめ、小さな変化も見逃さない。いつでも前向きに生きていくことを忘れない。
うさぎのクローバーと一緒に、公園へ来た。私は彼女を、芝生の上にそっと置いて、彼女の隣に腰を下ろした。輝く青空の下、クローバーは緑の絨毯を駆け回っていた。そんな彼女を、じっと私は見ていた。するとクローバーは立ち上がり、私を見つめ返した。心配そうに。
「ため息ついたの、気づかれちゃった?」
私が笑顔をつくって言うと、彼女は私から視線を外し、草を食べ始めた。そんな彼女の足元に四葉のクローバーがあった。私はその葉を指でなぞるように撫でた。幸せの見つけ方を、キミは知っているんだね。
うさぎの見る世界の中で
何か悲しいことがあったら、言葉の通じないお友達を眺めてみよう。
そうしたら、小さな幸せが帰ってくるかもしれません。
気持ちは、言葉が全てではありませんから。