うさぎの見る世界の中で

これも300字チャレンジです。

 うさぎは、鮮やかな青や緑に心揺さぶられる。遠くを見つめ、小さな変化も見逃さない。いつでも前向きに生きていくことを忘れない。
 うさぎのクローバーと一緒に、公園へ来た。私は彼女を、芝生の上にそっと置いて、彼女の隣に腰を下ろした。輝く青空の下、クローバーは緑の絨毯を駆け回っていた。そんな彼女を、じっと私は見ていた。するとクローバーは立ち上がり、私を見つめ返した。心配そうに。

「ため息ついたの、気づかれちゃった?」

私が笑顔をつくって言うと、彼女は私から視線を外し、草を食べ始めた。そんな彼女の足元に四葉のクローバーがあった。私はその葉を指でなぞるように撫でた。幸せの見つけ方を、キミは知っているんだね。

うさぎの見る世界の中で

何か悲しいことがあったら、言葉の通じないお友達を眺めてみよう。
そうしたら、小さな幸せが帰ってくるかもしれません。
気持ちは、言葉が全てではありませんから。

うさぎの見る世界の中で

うさぎのクローバーといっしょに、公園へ散歩にきた。 きれいな景色の中、無邪気に動き回るクローバーを見て、落ち込んだ心が彼女の見つけた小さな幸せのおかげで、ほっこりします。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-10-07

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