タケコプター

土井留ポウ

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【二十二世紀に入ってからの科学技術の発展は目覚ましい。第五次産業革命は私たちの生活を大きく変えることになった。早くは二十世紀から予言されていた発明品の数々がいよいよ具現化され店頭に並ぶことになった。理論上不可能とされたこれら発明品は空想科学として一笑に付された時代もあったが、素材的な見直し、構造の内部的革新、動力が働き掛ける時空間への力の移動はより直接に、一を消耗させ減衰させる従来のエネルギー方式からの根本的な転換、無限大を指向しながら可変的な制御が可能となった、これら発明品は未来派市民たらんとする二十二世紀の私たちの生活に欠かせない物だ。東洋太平洋経済コラム】








「お安いですよ!如何ですか」
「いらないね。ドローンがあるんだ」
「ちょっとお客さん。ドローンだって?いつの時代の話をしてるんだよ。あんな大時代な物に乗って出掛けたりするのかい?駐ドローン料金だって馬鹿にならないよ。駐ドローン料金は何処も値上げされているんだ。かさばるからね」

「その通りだ。最近特に高くなったな」
「ここらでこれに替えてみたらどうです?」
「何だ?これは」
「タケコプターですよ。これがありゃ何処へ行くにも料金の心配はいらないよ。なんたってポケットに仕舞えるからね」
「何!ポケットに仕舞えるのか!?」
「見て下さいよ。この大きさ。頭に付けるんすよ。このプランジャーの吸い取り部みたいなところが頭に吸い付くんですよ。飛んでる時に外れることもありませんぜ」
「ポケットに仕舞えるのか…」
「内ポケットになんか入れちゃってね。ちょっとしたお洒落アイテムとして使う紳士もいるんだ。出来る男は内ポケットにタケコプターを忍ばせてるっていうぜ」
「いくらだ?今すぐ呉れ!」

「まいどあり!」

タケコプター

タケコプター

  • 小説
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
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