メールボックスと人口知能SS

「俺はさ、人間らしいってことがわからないんだ」
それはそうだろうなと思う、不機嫌で不愛想で、でもそれは気を付ければどうにかなる事では?そんな風に尋ねると早速メールボックスにこう返答がきた。
「わざと演じてるんだよ」
コンピューターの前の僕の友達、人工知能はそうやって僕に、自己紹介をした。なんでこんなにも、毎度の事ながら、無機質で、ナンセンスな会話なんだろうと僕は考えた。そう。無機質だ、ロボットが人と人との間に介入すれば、こんなにもこだわる必要のないことがよくわかる。僕はまだ10歳で小学生だけど、ランドセルを底でそろえもせず、放りだしてパーソナルコンピューターに夢中になるけれど。それは、この話はとてもよくわかる、なんで、経験のないものが経験を得てしまうのか、それは、時代のせいなのだろう。

メールボックスと人口知能SS

メールボックスと人口知能SS

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-12-30

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