etc.

そんなものに価値は無いだろ そうやって君が嘲笑(わらう)から
どうしようもなく悔しくなって 大切にしようと誓ったんだ
這い蹲って見上げた あの星空は
泥塗れの僕なんかには知らん顔で 限りなく高く


何時も持ち歩いた ポケットサイズのスケッチブック
四隅が擦り切れて ちょっと丸くなってた
白紙を眺めるのが趣味(すき)なの? と馬鹿にする君の()には
一体どれだけの絶望が見え隠れしてたんだろう

エトセトラ、エトセトラ 魔法の呪文を唱えて
覆い隠せるのは 決まって想い出(ガラクタ)ばかりだね
僕の指先が綴る 透明な世界は何時だって
君を守れない ごめんね、今すぐ行くから

こんな世界未練は無いよ そうやって君が嗚咽(なく)から
必死にしがみ付こうと 消せない跡を刻み付けたんだ
血を吐いて思い出した あの夕焼けは
傷だらけの僕なんかには知らん顔で 何処までも赤く


齧り掛けのビスケットを珈琲に浸した
ふやかして頬張る 意味の無い物語
棘の有る悪態(いじわる)が聞こえない 穏やかな昼下がりに
居眠りする君の横顔をクロッキーで収めた

寒々と、さめざめと 降り注ぐ雨に応えて
溶け出して行くのは どれも選ばなかった何かだ
掬い上げる救いは 胸の空くような宿世で
走り出した先は まだ見えないけど、前へ

どんな希望も握り潰す そうやって君は黙祷(だまる)から
めいいっぱい声枯らして 君の幸福(しあわせ)を呼び戻す
頽れて撫で続けた あの波打際(すなはま)
死に損ないの僕なんかには知らん顔で 優しく脆く


一度きりの約束で君はしぶしぶ大きく夢を描いた
破り捨てられたページを僕はテープで繋ぎ直した


そんなものに価値は無いだろ そうやって君が嘲笑(わらう)から
どうしようもなく悔しくなって 大切にしようと誓ったんだ
這い蹲って見上げた あの星空は
泥塗れの僕なんかには知らん顔で 限りなく高く

etc.

etc.

歌詞。 それでも強く立ち上がるための歌。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-12-18

Copyrighted
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