Oxygen Fireworks

いつかは高く飛びたいと願った 翼を失った鳥
煌めきと温もりと躍動と愛情の狭間で 高く速く跳びたいと願った
後ろ指さされても 振り向いたりなんてしなかった

空を貫いて その先の宇宙に 頑なな銃口を向けた

守りぬきたい 君と私を この冬の木枯らしから
守りぬきたい この氷のような夜の街に灯る小さな灯火を

初心はただまっすぐに生きようと思っただけだった
でも私がもし自分の罪と罰を見つけても 絶望したりなんてしない

自分のスタイルは例え現実の中で見失ったりしても 捨てたりしない
全てを統べる この研ぎ澄まされた感覚だけ信じて

あの空想の中で私はずっと生きていた 見えない道を旅してきた
もし夢の果てに辿り着く世界がこれだけのものだとしても
守りたい 私の幸せと君の幸せを その先に本当の幸せがあると信じて

一日諍いと戦い、疲れ、飲み、青酸の海の中で泥のように眠った
侵食される世界の中で 真摯な思いだけが心の中を埋めていた
美しい景色をもう一度見るために 温もりと安らぎをもう一度手に入れるために

虚空の中を駆け抜けた あの日々を越えるために
広い歪んだ世界の中で 強く生きる生き方を手に入れるために

戦う 例え痛みを伴っても 悲しみに傷ついても 哀しみに潰されそうでも
絶望に落ちても それすらも乗り越える力がほしい
本当の力とは何か 常にそれを問い続けて

青い世界は私の心のなかに生き続ける きっと生まれ変わっても

きっと美しさの中にも時として悪意は潜むのだろう
でもその先の意味を忘れないでほしい

どれだけの人たちがこの世界の中で脱落していくのだろう
自分もその一人だと知った時、私はどう思うのだろう

君がいたから強い気持ちで居れたんだ どんなに暗い闇の中でも
感覚と感情が力になる魔法は 君が掛けたカラクリだった

君が守ったもの それは誰であれきっと消えることはない
いつか私が広い世界に飛び立つとき 君は笑ってくれるのかな?──

Oxygen Fireworks

Oxygen Fireworks

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-12-12

Copyrighted
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