株式会社地球
会社概要
会社名:株式会社地球
代表取締役社長:太陽
所在地:太陽系
創立:生命の誕生時より前
資本金:全物質の原価の合計金額
株主:神
事業年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで
※各地域により異なります。
主な事業内容:人類の生活基準の構成、持続
事業所:地球内部コア課
従業員数:現在の人口数に比例
提携会社:株式会社月
!この記載はフィクションです。ユーモアを持ってご理解ください。!
詩です。皆様のオリジナルのリズムでお読みください!
太陽と、星と、雲と、月。
本日も太陽は業務を終え
夕焼けとなって空から退社する。
どうして彼は満面の笑みで
背中を輝かせながら
この空から帰っていけるのか?
それは彼が、とてもさっぱりした性格で
代謝の時刻になったと同時に
そこで仕事のことはきれいさっぱり
忘れてしまうからだ。
ようやく、この地球という舞台から
降りることができるのだから。
最上の幸せを感じながら
彼は寝床に帰っていく。
仕事は夜勤の月に引き継がせ、
影の中で盛り合っている。
それは酒かもしれないし、ワインかもしれない。
タバコかもしれないし、星とセックスすることかもしれない。
そうでもしないとやっていけないのだ。
さっきまでの仕事のことを
明日まで引き摺って行ってしまったら、
人生の途中で
谷へまっさかさまよ。
一方の月はというと、気楽なものだ。
太陽がとても仕事の出来る人なので、
自分はその恩恵にあやかって
輝いているだけでいいのだ。
太陽のように一生懸命輝かなくても、
夜空というスクリーンの中では
自分が最も大きく映し出されている。
路頭に迷える不審者でも、旅人でも、
寝転がりながら照らしてやるだけで
いつしか退社時刻になる。
だけどいつもしていることは
周りの星や、雲、そして太陽へのホウレンソウ。
そうやって声を掛け合うことが
仕事を円滑に進める一番の基本だとわかっているから
例え他人と話すのが苦手だとしても
月は周りとの連携を忘れない。
周りの星々は、月を輝かせるためのアシスタント。
自分がどれだけ一生懸命輝いて
遠くから光を届けたとしても
月のオーラにはかなわない。
それでも、時間になったら出社してくる。
自分の命の灯が消えるまで
彼らは出社するしかない。
もしも出社しなかったとしたら
どうなると思う?
雲は彼らに休憩時間を与えてやるマネージャー。
昼の場合は、太陽の日照を一旦カットして
熱量補給の時間を僅かに与える。
たまにストレスがたまってくると、
存在感を大きくするから
曇りのお天気を作り出す。
太陽は、いつ休憩時間が終わるのかと
その日は一睡も出来やしない。
海から救援信号を送られれば、
直ちに雨雲を連れてくる。
そんな日は、太陽の貴重な休日だ。
きっと雲の上の青空と
スマホでもしているのだろう。
それでも、太陽は夜勤をしないから
雨の日、曇りの日以外の
休憩時間は短い。
日中しか稼げる時間が無いのだ。
得票数を稼ぐ時間が。
この地球上の動物を駒にして動かせる時間が。
自分を中心に地球上の全ての動物を動かせる時間が。
だから太陽は夏が大好きだ。
自分がいつまでも空に居残り続けて
動物たちがあくせくしているのを眺めることができるから。
太陽のアドレナリンは、その光景を眺めている時に
最も放出されるの。
最も興奮するの。
盛りのついたガキのように。
月は雲に頭が上がらない。
それなりの人員を、雲が連れてきてくれれば
月は働かなくていいからだ。
かなりの時間、休憩が取れる。
雨雲が残業している時なんか
もはや仕事は丸投げだ。
さっさと職場から離れて
星たちと近場の惑星の居酒屋へ駆け込む。
どうせ明日も仕事はあるんだから
少しの時間くらい休んだっていいだろ?
焼酎で酔っぱらった月の口からは
怠け者の戯言がポンポン飛び出す。
しかし、月も月で大変なのだ。
彼らはまあ何とか互いにコミュニケーションを取りながら
何億年と、神という社長から任された
地球という会社を維持してきた。
最初の頃は、誰も入社してこなかった。
凍結状態になった時もあった。
言葉の通じない従業員しかいないときもあった。
外部の圧力が激しすぎて
従業員を総入れ替えすることになった時もあった。
それでも何とか、今日までやってきた。
そして明日もその業務をこなす。
しかし今の従業員たちは
勘違いも甚だしい奴しかいなくって
どんどんゴミをケツから生み出し
土に帰らない、役立たずの
彼らにとっては偉大な産業製品を
次から次へと流してくる。
日曜は全く静かなくせに
平日はクソデカ車両をビュンビュン走らせる。
仕事なんかしたくねえなら辞めて死ねや。
その方が地球のためになるんだゾ?
クッソキモイ面を顔に張り付けて
人殺しの兵器を責任感も無く走らせる。
全く必要の無い騒音や二次キャラの動きを円盤に閉じ込めて
プライバシーもクソも無い特典をもれなく添付して
あちこちで売りさばいている。
小奇麗な物しか受け入れない
下らなく、センスの無い価値観によって
神に障害を委託された人達は避けられ、隔離される。
もはや生きてる者も死んでる者も商品よ。
仕舞には代表者同士で
国力の見せつけ合いだよ、参ったな。
それでどっちを支持するかで派閥を作って
右と左に羽が生えて
アシンメトリーじゃないと気が済まなくなる。
最終的には老人ホームという名の強制収容所にブチ込まれ
便製造装置と化す。
これじゃあ地球も赤字になるよ。
もう会社が火の車で
アッツアツの状態じゃん。
これからの株式会社地球の存続は
あの無能従業員たちにかかっていると考えると
今のうちに畳んでおいたほうがいいんじゃないですかね?
全員解雇してあっちに逝かせてさ。
太陽さん、月さん、星の皆さん、雲さん。
どうっすか?調子の方は。
これからもあの人たちを雇い続けて
下らないものを量産させるんじゃ、
近いうちに罰が当たりますよ。
株式会社地球
お読みくださった方々、本当にありがとうございます!
今後も定期的に作品を投稿していきますので、どうぞよろしくお願いいたします^_^