ゆめ

ひび割れた優しさに浸っていた

廃盤になった温もりを与えていた

いつから間違えたのだろう

夜空が綺麗だね


















(まるで、君みたいに)

















(真っ黒)












きっと生きていた

亡くしていた心を新しく作った


飼われていただけなのに

愛されていたと勘違いしていた



残虐な現実の境界は肉体


白く曇った電
     車の車窓


僕の人生の象徴だ













電車に手を振る女子高生










           飛


           ん


           で



           い


           く











心が車輪となって

雪を巻き込んで消し去った

溢れ出す熱量の隙間に溶け出した水

もう思い出せないんだ 消えてしまったから

言葉だけの感傷が狂った口の中で暴れた














消えたのは、それだけか

壊れ果てた写真立てが飾られた居間

幸福を包み込んだ羽毛布団がパタパタと

風にはためく国旗のようだった
















          耳に ま


               と


             わ


          り
      く
       つ




       不 快 な 言 葉

















笑い合っていただけで 幸せだと思っていた

ゆめ

ゆめ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-12-03

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