嘘が得意なようで、何でもできるような気がした。何でもできる気分だった。卒業後にはただただ働いてるだけどの人間。嫌な上司もいるし。ただ普通。なぜそうなってしまったのだろう。自分はこういう人間ではないはずだ。なぜなってしまったのだろう。

ある日、違う部署の新人が上司にこっぴどく怒られている。どこの会社にでもあることだ。「失敗したのかな?」このぐらいの思いだった。その一か月後、新人の彼女は部署内で亡くなっていた。彼女が持っていた心臓の持病とストレス・残業の多さだった。

のはずだがニュースには、心臓の持病だけが報道された。部署内は悲しみに包まれた。私はなぜか悲しい気分になった。一週間後には彼女がいた部署内は新人を取り入れて仕事を笑顔でしていた。私のその時の気持ちは何にもない。普通だ。私は私自身に失笑した。「忘れるよな、そうだよな。何も残らないよな、わかっているわかっている。ハハッ」人の死というのはあっけない。と思ってしまった。



私はその一か月後仕事を辞めた。仕事を辞める一週間前には誰も声はかけてくれなかった。私が辞めるからだろう

普通はそう思う。私自身も「やめるからなぁ」このぐらいに思っていた。仕事の理不尽差を知ってから、人々の目が気になるようになっていた。目線が怖い。心療内科で精神安定剤や睡眠薬をもらう

二週間に一回薬をもらう、次第に生活保護をもらうようになり、だれも信じられなくなった。「嘘がつくのが得意なようで。」外で空に向かい呟いた。

私はいつも通り、心療内科へ行った。すると担当医から突然「検査してみましょうか」この一文だけいわれてなすがままに。

検査の結果、躁鬱・ADHD・パニック障害

色々なってたらしい。私は何だがやる気が出てきた。「他の人とは違う病気だ!なんていってね、ハハッ」

私は自宅のマンションの屋上に向かい、柵を超え、風に押されるがまま、「ハハッ」涙を流しながら。



                どこかで赤ん坊の産声が聞こえる。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-11-28

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