朝に漂うコーヒーを

新しい生活の始まり 窓辺から差しこむ陽の光がやわらかで
僕らの嘘は やがて言葉じゃないルールを作り出す

紡ぎ出した世界はいつでもそこに広がっていて
手を伸ばせば届くかもしれなかった でもこわくて
僕らなりの幸せ それは朝のコーヒーの香りのよう

いつしか消えてしまった君の背中 追いかけることもなく
余韻に浸っては また晴れた夜空待っている
誰も知らない 僕だけの漂流ものがたり


芝生の匂いに感じた 君の気配と寄り添うように並んで歩く
先のことなんて いつか考えればいいと思ってた

朝の訪れ包んで ほんのり薫るコーヒー片手に
語らない映画を見ているような不安定さと
僕の告げる約束 もう笑ってもくれないんだね

いつしか消えてしまった君の横顔 帰ってくる日をただ待って
余韻に浸っては 思い出の輪郭握り締めている
何も知らない 僕だけの漂流ものがたり


思い切り吸い込んだ 空気はどこまでも透明で


消えてしまった君の背中 追いかけることもなく
余韻に浸っては また晴れた夜空待っている
誰も知らない 僕だけの ものがたり


ふれた腕の感触をまだ覚えている
こんがりと香ばしいトーストに真っ赤なラズベリーのジャム
最後の言葉 君の口調をまねた僕を 誰も知らない

朝に漂うコーヒーを

朝に漂うコーヒーを

歌詞。 コーヒーを片手に想うこと。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-11-28

Copyrighted
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