助けて

嘘をついて
指を切ったから
手を振った
空中に散った血が
君の顔についた
笑って?
何日かけても
君が望んだ償いを
全うするから

助けて
叫んだら君以外にも
聞こえてしまうから
どうか小声で
君の耳に届いて
或いは
その右手で
私の頭を撫でて

もう違うって
髪を切ったから
君に見せた
何か納得のいってない
君は顔を背けた
言って?
そんな感じじゃ
私はいつまでも
過去を拭えない

助けて
到底私の力だけじゃ
開くことは出来ないから
どうか助けて
君の力を貸して
或いは
その鋏で
私の髪を切って

助けて

助けて

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-11-10

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