その偽った君を
掻き毟って抉らせて
その偽った頭の中を
じっくりと見せて

体を揺らして迷惑な
騒音を
肩を揺らして害悪な
物体を
この場に振り撒かないで
地球上に蔓延らせないで

そのままでいいよ
変わろうとしなくていいから
無様であり続ける
醜くて仕方のないその姿で
勘違いして可愛い娘ぶって
僕は君が埋めた種を
摘み屋上へ放り投げるよ
だから安心して
大好きな君を悪いようにはしないから

ね?

この引き攣った口を
引っ張って笑わせて
この気遣ったフリの意味を
ゆっくりと聞いて

口を揺らして迷惑な
音楽を
喉を揺らして害悪な
存在を
この空間に響かせないで
僕と君の間に寝付かせないで

このままでいいよ
悪足掻きをしなくていいから
自由なつもりでいる
見るに耐えないその世界で
夢を描いて無残に砕け散って
僕は君が犯した罪を
辛い真実を聴き飛ばすよ
だから心配しないで
大好きな君を今好きにしてあげるから

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-11-10

Copyrighted
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