リュウ

風の聞き方

ねぇ。風の聞き方教えようか。


ただ耳を澄ませるだけじゃなくて。

目を瞑って、頭の中に忍びこませるんだ。


ほら、頭の中の奥の奥に、柔らかい小さな扉があるでしょう。

それをそおーっと開けておく。知らんぷりしながら。
たまたま開いてますよ、 みたいにさ。

そうすると、お調子者の風が忍び足で入ってくる。
最初はおどおど。けどそのうち、びっくりするくらい大胆だったり、ずうずうしかったりするから笑っちゃう。



心をフラットにしていればいい。

風は裏切らない。風は期待しない。気ままに強調するだけ。

木にも雲にもそして、人にも。


高いところにいても低いところにいてもいい。風を感じられればいい。

どう?

聞こえてくるでしょ。

風たちの歌声。おしゃべり。
喧嘩したり、ふざけあったり……くるくる、さわさわ。



空を見上げればいつだって、風は僕たちのそばで語りかける。

聞いてみてよ。

風の声を。

リュウ

《かくれが》



僕には行きつけの『かくれが』がある。

小高い丘の上。小さなベンチが1つだけの小さな空間。

周りはぐるっと大きなカシやカエデやクヌギが所々に立っていて、間を埋めるようにサクラやモミジ、それから名前のわからない木がひしめき合っている。
足元にはタンポポやオオバコなんかが、地面にへばりつくように木々の隙間からの陽に合わせて移動しているみたいに生えている。それ以外の一日中陽が当たらないところは、ドクダミとかシダっぽいのがびっしり。

この間からセミがミンミン鳴き始めた。タンポポの花はすっかり綿毛に変わって、あたり一面ふわふわの頭ばっかり。僕のところにパラシュート部隊が時々やってくる。

今日はえらく蒸し暑い。まだ7月始めだっていうのにもう夏雲がにょきにょき生えていて、木の上からこっちを覗き込んでくる。

ベンチの後ろにある大きなカシのおかげで、今の時間ベンチは日陰。いつもどこからか風が吹いてくるから、ここに来るまでにかいた汗はいっぺんに冷やされて、サラッとした気持ちになる。
けど、今日みたいに蒸し暑い日は、風を探さなきゃなんない。風を捕まえておでこに当てると、やっと一息つける感じ。
ショルダーバックから団扇を取り出して、大きく仰ぐ。
「あー涼しい」
首とか脇の下とかパタパタ仰いでいると、風が風に誘われて数珠繋ぎにやって来るからそれまでガマン。

ほら、やってきた。

僕は団扇をおいて風を迎え入れる。そしてごあいさつ。

今日も風は変わらずそこにいる。

。。。

僕はベンチに座って、本を読んだり音楽を聴いたりして過ごしてる。時にはベンチの上でノートを広げて絵を描いたり。そんなふうに2、3時間過ごすのが僕の日課。


仕事はしてないのか、って?
まあ、そう見えるかもね。だから人が集まるところには行きたくない。

僕はもうすぐ30才。見た目は大人だけど、ちゃんと働いたのはほんの何年かだけ。

もともと僕らは、おばあちゃん、お父さん、お母さん、5才上の兄ちゃん、それから僕の5人家族だった。けれど僕が中学生の時に、お父さんとお母さんは離婚して、お母さんは家を出ちゃった。
だから、おばあちゃんがお母さんの代わりをやった。ご飯を作ったり、部屋の掃除をしたりさ。
でもそのおばあちゃんが病気で死んじゃって、今度は誰がお母さんの代わりをやるのかって、僕たちは3人で話し合った。

その時僕は、親戚がやってる小さな会社で掃除したり、営業さんの手伝いみたいな仕事をしていた。……ぶっちゃけ、あんまり役に立ってなかったと思う。
そもそも入社したのだって、学校の成績も悪くて面接でも失敗続きで、どこにも採用されない僕を、見かねた親戚のおじさんが面倒みてくれた、って感じ。

だからまあ、当然の流れで、僕が会社を辞めてお母さんの代わりをやるのがいいね、ってことになった。


お父さんも兄ちゃんも「涼介は外で働かなくていいよ」って言う。

お父さんは公務員で市役所に勤めているし、兄ちゃんはテレビでCMしてるような大きな会社に勤めてるから、金銭的に問題ない、って。

だけど本当はもうひとつ理由がある。たぶんだけど、僕は普通の人よりかなり頭が悪い。
小学生の時から高校卒業するまで、成績はいつもビリ争いだったし。ひとつのことをやってる時は、他のことはできないし。
物をなくしたり、忘れたりはしょっちゅうで。しかも知らない間に何かをやらかして、周りに迷惑をかけることがある。

たぶんそれが原因で、お母さんは学校に何回か呼び出されて、先生から病院を紹介されてた。
「涼介くんは検査した方がいいです」って先生が言うたびに、
「うちの子は普通です!」ってお母さんが怒っちゃうから、話し合いはそこで終了。

お母さんは「涼介は勉強ができないだけ。だいたいあんたは努力が足りないのよ!」ってプリプリ怒りながら家に帰る。僕はお母さんからずいぶん離れてついて行く。
走れば追いつけるけど、いつも背中を見ながらついて行く。



……もしかしたら、お母さんが出て行ったのは僕のせいじゃないかな……、って思う。
けど、それは違うってお父さんは言う。

夫婦には色々あるんだ、って。

でも僕はやっぱり、ごめんって思う。
たぶんだけど……、お母さん僕のこと嫌いだったんじゃないかなって。


お父さんと兄ちゃんは、
「家の中の仕事も、大事な仕事だ」って言ってくれる。

僕がご飯を炊いたり、掃除したり、洗濯したりするから、お父さんや兄ちゃんは安心して働けるんだって。

と、まあ。そんなわけで、僕は『お母さん代わり』になったわけ。それが7年前の話。
最初の頃は、掃除に何時間もかかるし、夕飯の買い物や料理でパニックになるわで、自分の時間なんて全然持てなかった。

けど7年経った今は、この『かくれが』で好きなように過ごすだけの余裕ができた。
僕はすごく恵まれた生活をしていると思う。

けれどさ、時々僕はこうも思う。
なんかつまんないな、って。

働かないんだから、ぜいたく言うな、って?
まあ、そうだけどさ。

ワクワクするような出会いとか、ドキドキするような刺激的な何か、面白いこと。そういうことがあったらなぁ、と思う。

日々お父さんや兄ちゃん以外で話をする人っていったらせいぜい、いつも行くスーパーの店員さんに「レジ袋はいりますか」って聞かれて「いりません」って返すくらい。
これって会話?


僕は思うんだ。
ここから見上げる空から何か大きなものが降ってこないかなぁ、って。そんな奇跡が起きないかなぁ、って。

そんなことを考えて空を見上げていたら、不意に何かが僕に向かって飛び込んできた。
なんだろう? ピカっと光って、胸の上ですぅーと消えた。

とたんに心臓がドキドキしてきた。手を胸に置くとなんだかあったかい。

僕の胸の中でソレが膨れ上がる。
発酵中のパンみたいに。


《雲の軍隊》


この日。いつもの通り僕は『かくれが』にいた。最初は本を読んでいたんだけど、ふいに呼ばれたような気がして、空を見上げた。

大きな厚い雲が空一面に広がっていて、超スピードで流れていた。
右から左へ、途切れる事なく。
その姿はUFOの到来、もしくは、戦争映画で行進する戦車みたいだった。

雲は何かに追い立てられているみたいに、ぐんぐん進んでいる。木が邪魔でその先が見えない。

立ち上がって、広げていた読みかけの本やスマホなんかをポケットにしまった。
ここは丘のてっぺんだから、木の間に立てば下に広がる町が見える。その上に広がっているだろう雲も。



「わぁー!」

腕を回して、太い大きな木の幹にしがみついた。

巨大な塊が押し合いへし合いしながら、進んでいる。太陽の陽はまだら模様のスポットライトになって。ほら、コンテストで大賞を選ぶアレみたいに、忙しそうにターゲットを探している。

雲の軍隊に占領された町。圧倒的な力で町を支配してしまう雲の軍隊。

あんなのに敵うわけないよ。

もし雲が本気で町をのみ込んでやるって思ったら、僕の家も町ごとペロリだ。あっという間に消えちゃう。

僕は怖くなって、後ずさった。

木々の間から見上げていた箱庭みたいな空は、いわばピノキオが夢中になったサーカス楽団みたいなもの。

本当の姿は、巨大な闇が大きな口を開けて僕をのみ込もうとしている。


『クスクス……』

どこからか、笑い声が聞こえた。いや、聞こえたというより、通り過ぎたという感じ。

「誰かいるの? だれ?」

まさかオバケとかじゃないよね? そういうの、僕は絶対ダメなんだよ。

『もうすぐリュウがおりてくる。早くおかえりなさい』

くるりと僕の頭の周りを声が一周した。右の耳から左の耳へ。声が移動したんだ。

やっぱりオバケなのかな。
そう思ったけど、不思議と怖くなかった。なんだか馴染みのある声って感じだったし。
体がふわっと軽くなって、シャンと背中が伸びた。そして家まで全速力で駆けた。


《リュウの正体》



息を切らして玄関に飛び込んだ僕は、そのままリビングまで駆け足で進んだ。
ベランダを覗くと、3人分の洗濯物が揺れていた。

「大変だ!大変だ!」

僕は大慌てで洗濯物を部屋の中に投げ入れた。
ハンガーにかかっているワイシャツも構わず、投げる。

だって、真っ黒な雲がぐんぐんこっちに向かってくる。
雲と競争だ!
僕が全部の洗濯物を部屋に投げ入れたギリギリのタイミングで、僕の家は雲にのみ込まれた。ただいま雲の胃袋の中。夜みたいに真っ暗になった。
間髪入れずに、ザザザザーーってたくさんの砂がぶつかるような音。


「雨だぁ。危なかったー!」

窓ガラス越しに眺める目の前のベランダも、向こうに見える家々の屋根も全部薄い灰色に変わった。スーパーの看板の文字が滲んできた。
シャワーをぶっかけているみたいな雨が、手すりから窓ガラスに跳ね上がって視界を塞ぐ。
おでこをつけて目を凝らすと、白い針がぴょんぴょん落ちているように見える。

窓ガラスにだらだらと水の筋ができている隙間から、目の上に両手で屋根を作って、出来るだけ遠くを眺めた。一瞬で町は雨の餌食になったとわかる。
僕は、助かった……、んだ。

口が当っているところが白く曇るガラスを、肩の袖で拭いた瞬間、僕の目に稲妻が飛び込んできた。

「ああっ!落ちた!」

真っ黒い空から、一撃の光の槍!
向こうの家のその向こうで、まっすぐ、ピカーッって落ちた。

また一撃、今度は駅の方角。ドドドドドドドドと太鼓の音も。

「カミナリだ……」

体がじわじわ熱くなった。そうか、わかったぞ。リュウってカミナリの事なんだ。

何度も何度も激しい音を立てて、カミナリは青白く光る一撃をそこら中に落とし続けた。
僕はその度に大きな音と光線を浴びて震えた。

怖いんじゃないよ。その逆だよ。僕はドキドキしていたんだ。

きっと刺激的な何かが始まると、確信していた。



《風と会う》


パチンと弾かれたように、あたりが急に眩しくなった。

窓ガラスに眠そうな顔をした自分が写ってる。後ろから、
「何やってんだ?」って声がかかった。

「電気もつけないで。真っ暗なところで、何やってんだ? メシは?」

「あ…」

「な、なんだ?洗濯物が散乱してるぞ? どうした? 何かあったのか?」

兄ちゃんが驚いた声をあげながら、洗濯物を鷲掴みにしてソファの上に山を作る。

「ほら、涼介も手伝え! 具合が悪いとかじゃないんだろ?」

兄ちゃんの様子を眺めていた顔の前でパチンと手を叩かれて、わぁ、と体が跳ね上がった。

「うんうん、ごめん」

急いで残りの洗濯物をソファの上にドサドサ置いていく。全部置いたところで、深呼吸。あとは、これを畳まないと。

床にペタンと正座して、洗濯物の山に手を伸ばした。一枚だけ引っ張り出したつもりが、まとめてひと山ついてくる。
僕はため息をついて、もう一度絡まった洋服をソファに戻した。

こうなっちゃうと、絡まる洋服はタチが悪い。だからこうならないように、本当は取り込むコツがいる。お父さん、兄ちゃん、僕の分を、取り込む時から分けて、それぞれ別の場所に置くってこと。

お父さんのはテーブルの上。兄ちゃんのはソファの上。僕のは床の上。
だから、こんな風に全部一緒にしちゃったら、もうだめだ。全然だめだ。

「飯、炊けてんのか?」

僕の手がすっかりやる気をなくしたところで、頭の上から声が聞こえた。

「あ、あとスイッチ押すだけ」

「なら押してこい」

僕は立ち上がって、台所へ行って炊飯器のスイッチを押した。ご飯ができるまで30分。

ソファのところで兄ちゃんが立ったまま洗濯物を畳んでいた。
あんまり丁寧な仕事じゃないけど、すごく早い。あっという間に3人分の塔が出来上がった。

兄ちゃんは3つの塔を重ねて1つにすると、隣のお父さんの和室に入って行った。
すぐに出てきて、向かいの兄ちゃんの洋室。で、最後はその隣の洋室、僕の部屋。

入ったり出たりするたびに、兄ちゃんの塔は短かくなって、最後はなくなった。

「みそ汁はあんの?」

その足で、台所に入ってきて、僕の前にある鍋の蓋を取った。

「朝の残りが少し……、と」

で、今度は冷蔵庫を開けて誰かと会話中。
交渉が成立したみたいで、迷いのない手には肉のパックと玉ねぎ。それらを台の上に置いたら、また引き返して冷蔵庫から卵を取り出した。

僕はピンときた。

「親子丼!」

僕が言うと、兄ちゃんはニヤッと笑って「ごめいとう」と言った。

「涼介、玉ねぎ切れ。細くな」

僕は玉ねぎ2個を受け取って、皮をむいて細く切った。途中で玉ねぎが目にしみて何度も涙を拭かなきゃいけないのは嫌だけど、兄ちゃんの親子丼は好きだ。

全部切った玉ねぎを残して、テーブルへ行って鼻をかんで戻ってくると、兄ちゃんは肉と玉ねぎを炒めたフライパンにだし汁を流し込んでいる。

蓋をしたところで、フゥーと息を吐いた。


「さっきのカミナリすごかったな」

「おお、そうなんだよ。俺、雲に勝ったんだ。ギリギリセーフだったけど……、リュウがドピャーンって。すごかった!」

僕は兄ちゃんにリュウの話をした。
『かくれが』で見た雲の軍隊。どこからともなく聞こえた声、それでカミナリの正体はリュウだってわかったこと。

兄ちゃんは、へぇとか、ほぉとか言いながら僕の話を聞いてくれる。聞きながらでも、いっぺんにたくさんのことができるから仕事が早い。

「ほら、これ運べ」

流しの横に、みそ汁と親子丼が2個ずつ。あっという間に作っちゃうんだよなぁ。

僕たちは一緒に夕飯を食べた。お父さんは遅いことが多いし、兄ちゃんも残業で遅いことが多いから、夕飯はひとりが多い。っていうか食べない。
だって、ひとりじゃ用意するの面倒くさいじゃん。
だからこんな風に、お父さんか兄ちゃんと食べるご飯は特別なんだ。

僕は嬉しくなった。これはリュウのおかげかもしれない。リュウの……、

「あっ!」

ショルダーバッグ! 忘れた!たぶん『かくれが』のベンチの上だ!
本とスマホはポケットにしまったけど、ショルダーバッグは、ベンチに置きっぱなしだ。取りに行かないと!

「ちょっと『かくれが』に行ってくる!」

僕は急いで玄関に走った。

「涼介、スマホ持っていけ!」

玄関で靴を履いていたら、兄ちゃんの声が聞こえて僕はまたリビングまで戻った。
そして、兄ちゃんの手の上にあるスマホをポケットにしまった。

「なくすなよ」って言う兄ちゃんにしっかりうなづいて、今度こそ玄関から外に出た。

。。


僕は息を切らして、丘へ駆け上がった。……正直に白状すれば、途中から歩いた。けど、かなり急いで行った、ってこと。

そして『かくれが』に到着してベンチに目をやった。

ベンチのすぐ脇には、背の高い街灯がある。緑色のペンキは少しハゲているけど僕よりもずっと背が高くて、百合のつぼみみたいな形をしている。

その街灯がぼんやり光っていた。けど、ベンチは影にすっかり覆われて真っ暗で見えない。
夜、この場所に来たのは初めてだった。昼間とは全然違う。夜は夜の専門の人が使ってる場所って感じ。

「おじゃましまぁす」

僕は小さい声で言って、ベンチにそろそろ近づいた。

あった!

ベンチの上に、寂しそうにうなだれている僕のショルダーバッグ。
なんかだらっとして、ふてくされてるみたいだ。
ごめんよ。置いて行かれて、きっとすごく心細かっただろうなぁ。
肩掛けの部分を持ち上げると水が垂れた。
ビニールの表面を手のひらでこすって、水を弾く。
僕はチャックを開けて中を覗いた。団扇と筆箱、タオルに虫除け。全部あった。

「よし、帰ろう」

僕がベンチから離れた時、ふわっとした風が僕のおでこに当たった。だらだらと流れていた汗が少しだけヒヤリとする。

「あれ?」

何か声が聞こえたような気がした。
目を瞑って耳をすますと、遠くで蝉の合唱が聞こえる。
違う、蝉の声じゃなくて。もっと、もっと、もっと。

『ふふふ、ははは…くすくす』

なんだろう? 僕の頭の上を声が通り過ぎる。

誰だろう? 笑っているみたい。優しそうな声で、楽しそうに。

見上げると、揺れる木々の間に空が見える。
真っ黒の空じゃなくて。夜なのに、薄い黒で青っぽい雲がゆっくり流れてる。

時々ぼやぁっとした三日月が、雲から出たり入ったりしていた。

さわさわと揺れる木々に合わせて、くすくす声が向こうへ行ったり、こっちに来たり。ぐるりと大きく回ったり。

「もしかして、風が笑ってるの?」

『聞こえるの?』

「聞こえるよ。ねぇ、リュウはカミナリだったんだよね?」

僕は風に向かって声をかけた。

「昼間、リュウが降りて来るって言ったの、君でしょう?」

『そうだよ。風の声が聞こえるんだね』

声が僕の首元を通り過ぎて、空高く舞い上がった。

『またあおう。風の声を聞きにおいで』

空を見上げると、さっきまでの雲はすっかりなくなって、卵黄色の三日月がニヤリと笑っていた。



ピピピピ……、

僕はスマホを取り出して、耳にあてると兄ちゃんからだった。

「あ!」

僕は親子丼の食べかけだったんだ!

「風、またね!」

僕は急いで来た道を駆け下りて、家に帰った。


《リュウ編・了》

リュウ

リュウ

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-11-06

Copyrighted
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Copyrighted
  1. 風の聞き方
  2. リュウ