家族のキズナ

妹がママになると判った日
はしゃいで笑う彼女の隣では
亡き父が佇んでいた。

孫の誕生を心待ちにして
元気で丈夫に育つよう
見守り続けているかのように。

私はふと
一人で取り残されてゆく。
皺の増えた顔をくしゃくしゃにして
小さな赤子を抱き上げた
父の姿を見ることが出来ない寂しさで。

家族のキズナ

家族のキズナ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-11-03

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