無剣の騎士 第2話 scene11.5 番外編

原作者様とのやりとりの中で突如生まれた番外編です。
時系列としては、scene11と12の間に相当します。

【登場人物紹介】

・アンナ
 アストリア王国前国王マクシミリアンの妹にして脈玉研究の第一人者。
 脈玉の研究所を主宰している。
・マローズ
 アンナの助手を務める青年。

【姫君と従者のある日の会話】

マ「殿下、今朝のお手紙にございます」

 マローズ、1通の封書を載せた文書盆をアンナの袖机に置く。
 アンナ、専門書を読みふけっている。

ア「(本から目も上げず、上の空で) ありがとう」

 マローズ、一礼して下がる……と見せかけて、取り出した携帯用銅鑼を打ち鳴らす。

マ「招集~、殿下招集~!(ぐわんぐわん)」

ア「な、何事!? 敵襲!?」

マ「(銅鑼をしまって) 陛下から急ぎのお手紙です。階下でご使者がお返事をお待ちですので至急ご一読を」

ア「エド君から? ……仕方ないわね」

 アンナ、本を脇に置き、手紙を開封して読み始める。ややあって、ニヤリと笑みを浮かべる。

ア「マロゥ、使者には『謹しんで参ります』と伝えて。それから、例の研究の資料をまとめて持ってきなさい。エド君に説明しに行くから」

マ「承知しました。(退出しようとする)」

ア「ちょっと待ちなさい? ところで、さっきのやかましいのは一体何だったのかしら?(いい笑顔)」

マ「銅鑼のことですか? 大丈夫です、私物です」

ア「あなた、それ毎回鳴らす気?」

マ「はい、殿下がすぐ対応してくださるようになるまでは」

ア「持込み禁止にするわよ」

無剣の騎士 第2話 scene11.5 番外編

原作者様と作者との合作でお送りしました。
なお、次回があるかどうかは不明です。

無剣の騎士 第2話 scene11.5 番外編

作者たちによるお遊び。公式の二次創作みたいなものを脚本形式で書いてみました。

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-10-30

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 【登場人物紹介】
  2. 【姫君と従者のある日の会話】