先 輩 に 恋 し ち ゃ ダ メ で す か ⁇
☺︎prologue☺︎
春、それは、出会いと別れの季節。
私は、3月に中学校を卒業した。
卒業式で私は、ずっと好きだった幼馴染に告白をした。
結果は、
「ごめんね。桃春をそういう風に見たこと ないんだ。幼馴染のままでいたいんだ。」
フラれてしまった。
悲しかった。大粒の涙が沢山出てきた。
部屋にこもって泣き叫んだ。
そこから、そいつとは疎遠だ。
でも、その悲しさを消し去るように、
4月、私に、素敵な出会いが待っていた。
<epilogue>
END
☺︎第1話☺︎出会い☺︎
4月15日、入学式
校長先生の話は長くて、右耳で聞けば左耳から出て行ってしまう。
そんな話を流しながら聞いてると、バドミントン部と書いてある札を持った人が、暇そうな顔をしながら座ってるのを見た。
「カッコいい。バドミントン部か、、。」
そんな想いが入り混じる。
私はバドミントンが苦手だ。
小さい頃、3年間ほどやっていた。でも、嫌な思い出しかない。大会には出たものの、ろくにサーブも打てず、スマッシュも打てず、笑い者だった。
そこから、バドミントンとは関わりのない人生を送ってきた。
だが、あいにく私は面食いで、バドミントン部に興味を持ってしまった。
そこから、校長先生の話の後の、部活動紹介が楽しみで楽しみで仕方がなかった。
☺︎第2話☺︎部活動紹介☺︎
司会「部活動紹介です。サッカー部の方から、、、、、、」
はやく、はやく、はやくバドミントン部にならないかと、私は私の方で急かすばかりだ。はやく、はやく、あの先輩の声を聞きたい。どんな声なんだろう。低そうだけど、案外高い気もする。そんなことを考えてると、
司会「次は、バドミントン部です!バドミントン部の方、よろしくお願いします!」
きた!私はスッと姿勢を正した。
あの先輩「こんにちは。バドミントン部です。私たちは、6月の大会のため、日々練習をしています。初心者でも大歓迎です!是非来てください!」
是非行きます行かせていただきます。
私は、あの先輩の案外高かった声にときめきながら、そう思った、
☺︎第3話☺︎嬉しい☺︎
4月20日、仮入部
私は入学式のあの日、迷わずバドミントン部に行くことを決めた。母親には心配されたし、止められた。でも、人生で一度きりの高校生活、自分がいいと思った素敵な先輩と、部活をしたいものだ。父には、まず部活をしなくてもいいんじゃないか、と言われたが、これもそう、人生で一度きりの高校生活なんだから、部活は絶対にやる。そう訴えかけた。そして、私はバドミントン部を選んだ。
部長「仮入部の方、並んでください。」
皆「はい。」
並んだ人を一通り見てみると、ラケットやシューズを借りてる人が多く、初心者もかなり多い。だが、その中でもやはり、やってた人だな、という人も多かった。自分はなんとも言えない立場だったから、少し不安だった。
部長「まずは、先輩と基本を練習します。その後に、基礎打ちをしましょう。」
皆「はい。お願いします。」
そう言って皆、それぞれの先輩の所へ向かった。私は、あの先輩を探す。
いた。人はまだ集まっていない。行こう。そう思って、急いで行くと、
あの先輩「あ!ここ空いてるよ!」
そう声をかけてくれた。周りの人に、うるさい、声でかいなどと言われていて、私はついつい笑ってしまった。
あの先輩「え、どうしたの?」
私「え!いや、なんでもないです。」
あの先輩「笑笑!とりあえず始めようか!バドはしたことある?」
私「昔に、少し、、、、」
あの先輩「じゃあ、サーブから、、」
私「嘘です!初心者です!」
あの先輩「え、、でもさ、、シューズ、、、分かった。じゃあ動きを一通りやってみよっか!」
先輩は優しく対応してくれた。
それが、嬉しくて嬉しくて、たまらなかった
☺︎第4話☺︎名前☺︎
あの先輩「うん。いい感じだね!やっぱりさ、経験者でしょ〜?」
私「違います〜!」
あの先輩「じゃあさ、なんでシューズとラケット持ってるの?やっぱり、、、」
部長「基礎打ちをするので、好きなコートに入ってください!」
私「あ、、、、。」
あの先輩「じゃ、頑張ってね!」
私「えっ、、、あっ、あの!」
私「名前、、、聞きたいです!」
あの先輩「、、、」
先輩は少し躊躇ってこう言った。
「森貞 永遠」
森貞先輩「そのシューズとラケットさ、入るつもりで買ったんだろ?」
私「え、、、はい!」
森貞先輩「絶対バド部入れよ!」
私「っ、、、////はい!」
基礎打ちの時間、私は、昔の自分を忘れてしまうくらい、サーブもうまく、スマッシュもよく入るようになっていた、
「森貞 永遠先輩、、、」
私は、その1つの名前を、ゆっくりとゆっくりと、何回も言葉にして噛み締めた。
☺︎5話☺︎脈アリ?☺︎
ピリリリ、ピリリリ、ピリリリ、
目覚まし時計が高い音を出し、私はその音で目がさめる。
私「覚めて欲しくなかった、、、」
きょう
先 輩 に 恋 し ち ゃ ダ メ で す か ⁇