ワンクリックゲーム

 巷で流行するスマホアプリ。現実でユーザーが生活するのとは別に、精巧につくられた異世界の生活を営む、レベル上げ、ダンジョン、全て自動、ユーザーはアカウント登録し、もう一人の自分のアバターを作り、自分に似たAIを自動選択する、AIの彼がその世界を俯瞰でみるプレイヤーだ。その後はただ見守り現実生活を送るだけでもいい、ユーザーが触ることもできるが、ただ起動し触らなくともAIがゲームを勝手に進める。ゲームを切っていてもその間ずっと、もう一人のユーザーアバターとして作られたゲーミングAIがゲームを離れている間も働いてくれる、育成ゲーム。RPG、多種多様なジャンルがある。

 もう一人の自分として働く、アバター・AIは自分に似せて作ることもできる、ステータスやプロフィールは自主選択、仮初のアバターなので、どんな人間にもなれる。どんな設定でもゲーム内で役割を果たすプレイヤーでしかないので問題もおこらない。しかしAIにも成長がないとつまらないので平均値を選択する人が多い。そのゲーム内のアバターに自分の代わりにプレイをしてもらい、気分だけ味わいたいというユーザーは多い。その中で、人間意外のものを、魚を育てている人間にインタビューをした。

 「私は魚が昔から好きで」

 自分に似てきているという事で愛着がわくのだろうか?

 「いえいえ、何でもできる気がしてくるんですよ、それに」 
 
 それに?

 「僕はゲームを普段しないんですが、流行にはのったきでいたい、だから空いた時間に勝手にゲームをしてくれるもう一人の自分は貴重です、魚ですから餌やり程度はできるので充実感もそれなりにありますよ」

なるほど、ゲーム好きも自己PR要素のひとつになっている時代にふさわしいと思う。

ワンクリックゲーム

ワンクリックゲーム

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-10-22

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