ヤドリギの能力者
寝室のベッドのわき、窓から人がおりたった、まだ肌寒い季節で、その寒さで目を覚ました、女性らしく私は冷え性だ、そして降り立ったのは魔女だった。ある朝魔女が舞い降りていった、といっても自分にとってその呼び名がふさわしいから魔女と呼んでいるだけだ、自分はその本当の正体をしらないから、魔女は土足で人の部屋にきて、私の目の前で火を使う魔法をみせた、そしてそのあとで魔女は自分の右腕をさしていった。
「ヤドリギ、珍しい事もあるものね、普通能力者は弱者ときまっている、弱者でないものに能力の才能があるとそうやってヤドリギがでるのよ」
ヤドリギ、右肩をみてみると、確かにきらりと光っていた、それは小さな木の芽のようだった、私はそれにふれようとすると魔女が慌ててさけんだ。
「危ない!!!」
そのすぐあとでなぜか私は無礼な訪問者にお茶をいれて、延々と説明をうけた、なぜだか頭がぼんやりして夢だとおもっていたので警戒心は少しもなかった、訪問者は延々と私の血筋について説明をした、私の体には特殊な血が流れているらしい、なぜ彼女がそれを知っているかときくと、ある組織によってその血筋のものの家系図が管理されているという、個人情報も何もあったものではない。
それから魔女は、私に魔法の使い方をおしえた。
「その力、むやみにつかっちゃだめよ、といってもヤドリギを持つあなたがそんなことをするわけはないけれど、普通、魔法を使うのは弱者だから、あなたは弱者をまもり、ときに教訓を与えるためにいきるのよ“ヤドリギの能力者”」
それからというものの、ときたまヘンナヤツにあう、超能力者、としかいいようがないのだが、あの魔女と同じように、火をつかったりものをうかせたり、テレパシーで会話したり、なぜだかだれもが私の——ほかの人には決して見えない——右肩のヤドリギが見えるものばかりが私によりつく、そのおかげで友達もできた、たまに失礼な奴もいて、私に襲い掛かってくることもあるが、それが魔女のいう——教訓を与えろ―—という事なのだろう、ちなみに、私は今のところ負けたことはない、負けたとしても私には大勢仲間がいる、何て言っても私の能力は最強だし、私の能力?瞬間移動だよ。
ヤドリギの能力者