霊体人魚

 私の霊体―—幽霊のボディ——は人魚の形をしている。

 自由であるはずの幽体離脱、その中にいても、日常で多く不自由を抱えているのに、私は夢の中でも不自由だった、本来夢は自由なはず、そして幽体離脱は、オカルト的なものの中でも好意をもって、興味をもたれる現象の一つだと思う、だって、霊体がぬけだして、世界を自由に動き回れるのだ、どこへいく?とか、何をする?とか実験をしたり、それについて話したことは、この国にいき、混沌とした文化にふれ得るひとならだれしもしたことがあるはずだ。私は別に卑しいことをしようとおもってなどいない、そんな事はそこら中にあるので興味がない、道端をあるいていれば人間の卑しい部分を垣間見れる、むしろそれは露呈したせいで珍しさをうしなっている、そこで私が考える事は“正常な家族像”だ、私は正常な家族をみたい、世界中を旅するよりもこの国に正常な家族があるのかを知りたい、だから私の睡眠時刻は限られている、正常な家族が団欒するのは、夜9時あたりと相場はきまっている。

霊体人魚

霊体人魚

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-10-05

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