待ち続ける、やさしさで生き残る

待ち続ける、やさしさで生き残る

短歌十首。

   



   



   

  



   



   



 





宿命のバスを降りる

冷めざめと泣くシェヘラザード 銃口の前





漆黒の夜

明日を置いていく

懐かしさが忘れることならば




やさしさで生き残るのは あなたのなかにあるものを知っていたから




さみしさのない夜は 遺してくれたものが遠くなったのだろうか




一つずつ夜を織り続けています

信じてくれたたったひとりへ




ふわふわっとおもいだす夜だけは

最期の顔 すこしわらってくれる




どこまでも夜で どこまでも朝

そんな日のわたしだけが生きられた




ただただ待っている 

待ち続けている

ずるずるとわたしが遠くなる





なぜあなたがあなたであって

わたしがあなたではなかったのだろうか




生涯という暴力を跡に遺すわたしに花を手向ける
   



   



   

  



   



   



 

待ち続ける、やさしさで生き残る

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待ち続ける、やさしさで生き残る

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-09-20

Copyrighted
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