消えない夕刻

消えない夕刻

   



   



   

  



   



   



 






多くが遺失されていく街は   喘鳴の息をあえぐ



多くのことを知らなくていい

素朴すぎる論理のあなたが

本当は一番寂しかった



消えていくとき

言葉は

消えることを 残すのだろうか

消えたということは 残るのだろうか



素朴に寂しかったあなたは

最小の謝辞だけを遺してくれたあなたは

寂しく多くを知ってしまったのかもしれない



多くはいらない



あなたでいい




消えない夕刻が また喘鳴を吐いた。
   



   



   

  



   



   



 

消えない夕刻

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消えない夕刻

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-09-19

Copyrighted
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