冬の音楽
彼は誰かを失っても
自分の判断を振り返らなかった
その方法を知らなかった
彼はたくさん嘘をつくが
良い人間でありたいとも願った
湖のような透明に憧れていた
小さなベッドで
眠りながら音楽を聴いていると
二週間に一度だけ
脳の左側の隅っこあたりを
白くて細い指先にくすぐられた
彼は涙目になりながら笑う
"ちゃんと元気にしてた?"
小さく指先の声が聞こえる
耳からは冷たい冬の音楽が鳴る
相応しい答えを探すうちに
彼はいつも眠ってしまう
冬の音楽
彼は誰かを失っても
自分の判断を振り返らなかった
その方法を知らなかった
彼はたくさん嘘をつくが
良い人間でありたいとも願った
湖のような透明に憧れていた
小さなベッドで
眠りながら音楽を聴いていると
二週間に一度だけ
脳の左側の隅っこあたりを
白くて細い指先にくすぐられた
彼は涙目になりながら笑う
"ちゃんと元気にしてた?"
小さく指先の声が聞こえる
耳からは冷たい冬の音楽が鳴る
相応しい答えを探すうちに
彼はいつも眠ってしまう
冬の音楽