第6話ー7

Zin

「無駄だ。国王は例え娘であろうと、ジェザノヴァを守るため、わたしを犠牲に覚悟だ。貴様のような蛮族に国王は謁見などしない」
 そう強がってはいたが、心中でメハは両親が助けに来てくれることを願った。
 蛮族の王はしかしひるむことを知らない。
「ならばここで貴様を犯すまでのことだ」
 人の親。それが国王であっても娘を捨てるような親などいない。ましてや娘が見ている、手の届くところで犯されようとしているのに、助けない親などいるはずがない。蛮族の王は蛮族でありながら、人の心理に訴えかけるつもりでいた。
 わしづかみにした胸から手を放し、褐色の指が腹部を通り下腹部へと強引に侵入していく。
 これには耐えていたメハもさすがに短い悲鳴を上げた。
「いい反応をする」
 蛮族の元首はこれまでに幾度となく、幼き日から前元首の父が無差別に女をその手で凌辱するのを見てきた。だから彼も物心ついた時にはそばにいた女を凌辱していた。その女たちを見てきた男だからこそ、乱暴に女を扱うのは慣れていた。
 下腹部にそのんだ指先が強引にメハの中へと入ろうとする。
「もうよい! 蛮行を止めぬか!」
 クリスタルの巨大な謁見の間に怒りに満ちた声が響く。
 無数のクリスタルの甲冑を着て、剣とライフルを兼ね備えたクリスタルの武器を装備したジェザノヴァの兵士が殺到して、バジャラハ兵と一触即発になる状況下に、ジェザノヴァ国第80代国王が王妃を連れて現れた。
 国王の憤怒した顔にゴーゴナ国王は満足した様子で笑みを浮かべた。
「そうだ、その顔が見たかったのだ、国王陛下」
 嫌味を口にするのは、蛮族の王の満足のあかしだ。
 そこでようやくメハの下腹部から手を放す。
 安堵したメハだったがその腕が自由にさせられることはなく、乳房をあらわにした姿のまま、両親の前にさらし者にされていた。
「娘を放し、惑星から立ち退け。貴様らの兵力では我が援軍には勝てぬぞ」
 力強い国王の言葉である。
「バジャラハ国に恐れはない。全兵士がここで死ぬのであれば、それがさだめ。その前に楽しむだけだ」
 そういうと国王に据えていた緑色の瞳を横の王妃へと向けた。
「娘の命が惜しいのであれば、貢物をしなければなぁ、国王よ」
 言葉の意味をその場にいた誰もが理解できた。
 兵士たちが一斉に武器を構え、バジャラハ国の兵士も巨大な剣を抜き放った。再び謁見の間には殺意の渦が充満した。
「止めよ! この場で全員が息絶え、王国の歴史を血で汚すつもりか!」
 ドフ国王が大声で叫び声を上げる。
 それがどういう意味なのか王妃はすぐに理解した。この男は自分を蛮族に差し出した。夫という言葉はすでについえた――。
 王妃はゆっくりと長いトーガのような衣服を引きずり、クリスタルの階段を上っていく。一段、一段を確かめるように、その身をいけにえに捧げる心境で。
 最後の一段を上り終えた時、ゴーゴナ元首はメハの腕を手放す。するとゴーゴナの警護官である大男がメハの身体をしっかりに掴み、拘束した。
「母上、逃げてください」
 悲鳴を上げるメハ。
 が、メハの願いはむなしくもゴーゴナ国王の褐色の腕が砕いた。
 王妃の胴に絡みつく蛮族の王の腕は自らの身体に王妃の白い肌を引き寄せ、瞬く間にトーガのような衣服を引き抱き、メハとは違い裸体へと剥いてしまった。
 そしてクリスタルの玉座に放り投げ、王妃は手をつく。それは尻を蛮族の王へ突き出したはしたない恰好になってしまった。意図しないことである。
 すると王妃の白く吸い付くような白い尻を赤くなるほど叩いたゴーゴナ元首は、岩喰い竜の皮で作ったパンツを脱ぐと、そそり立ったものがむき出しになる。ゴーゴナ元首だけではない。バグスリアンの男の男根は金属でおおわれていた。背中がそうであるように、皮膚が金属で構築されているのだ。
 あまりのことにメハは声を出すことすらできず、絶句する。
 すると1つゴーゴナ元首は王妃の尻を大きく叩くと、自らのそそり立ったものを強引に王妃の中へ突き刺した。
 王妃はこれまで受け入れだどんな男のものよりも巨大で硬く、苦痛を伴う挿入に、大きな悲鳴をクリスタルの壁に響かせた。
 もう自分は王妃でも女でもない。夫に捨てられたゴミなのだ。王妃は心中で卑下した。
 メハも悲鳴を上げ母の姿を見ることができなかった。
 王妃の頬からは涙がしずくとして落ちた。
 逆にゴーゴナ元首は高笑いをして、ジェザノヴァ国王を見た。
「自分の妻が犯される姿を見よ」
 興奮した声である。
 と、その時だ。バジャラハ国の兵士たちが一斉に動き出す。唖然とするジェザノヴァ兵士たちに斬りかかり、瞬く間に国王を取り囲み、その喉元に白刃が突き付けられた。
 3800兆の銀河団を保有うする宇宙最大の星間国家ジェザノヴァの黄昏の瞬間だった。

ENDLESS MHTY第6話ー8へ続く

第6話ー7

第6話ー7

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-09-14

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