漂泊
真贋というと
本物か贋物のどちらかしかないように思えるが
そのどちらでもない間にいる彼らは何者なのだろうか
春になれば陽気を浴びに街へ出る人々も
秋になれば落ち葉を踏みしめ踏みしめ帰路につく人々も
私の見えないところで彼らは確りと生きている
人が人として生きていればどちらでも構わないんじゃないのか
ところで彼らを眺める私は何者か
自分だけは何者でもないという涼しい顔で
いつか彼らに虚を見抜かれるのを恐れながら
今も未確定のままでありたいと願って
漂泊
真贋というと
本物か贋物のどちらかしかないように思えるが
そのどちらでもない間にいる彼らは何者なのだろうか
春になれば陽気を浴びに街へ出る人々も
秋になれば落ち葉を踏みしめ踏みしめ帰路につく人々も
私の見えないところで彼らは確りと生きている
人が人として生きていればどちらでも構わないんじゃないのか
ところで彼らを眺める私は何者か
自分だけは何者でもないという涼しい顔で
いつか彼らに虚を見抜かれるのを恐れながら
今も未確定のままでありたいと願って
漂泊