少年少女の青い鳥

yumieisuke

少女は今日こそ、その日一番の力作の手紙を少年に渡すことを決意して目を覚ました。朝から、小さなインコの世話をする、それはリビングにある青い鳥。
朝食を済ませると、三つ丘を越えた峠の小さな学校へと急ぐ、その途中、ふたつめの丘の所に少年の家がある。少年は少女が通りかかると、うれしそうな顔をして挨拶をした。
「おはよう」
「おはよう、いつも早いね、今日の鶏の様子はどう?」
少女は、れいのごとく下手な世間話をしてしまった、少年はまたいつもと同じことをいった、少し違うのは、ユーモアまじりだった事だ。
「父さんは鶏の品種を交配させて金のとりを生むといっているが、金をたべさせて卵を産ませようとしているようなものだ、意味がないんだよ、品種を交えてせっかくいい鶏をつくっても、卵が金じゃないからってすぐに売ってしまう」
「あはは、そうね、私もインコの世話をするのよ、毎日ね」
そういって学校へと急ぐ、今日は学校で話せるのか、手紙はまだバッグに隠し持ったままなのだ。

少年少女の青い鳥

少年少女の青い鳥

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-09-10

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