唱える秋のミューズ
ミューズミューズ。
木の実になって。
シャツを抑える
要になって。
はためく風で
乳房がみえる。
秋空には震えて
毛バタつくセーターより
格好つかない鳥肌。
ボリューミーが損なわれる。
柔らかいのが硬くなったら
指が弾けて跳んじゃう。
そんな予言,
回避するに越したことない。
六面体くらいじゃ
フラットの足先も嗅げない。
途中でランジェリーを
失いもしない。
性感帯を変える工事は
手先が器用でパズルが上手そう。
意識的にビリビリ。
カチカチってボールペン。
秋の電気を生んでいる。
松ぼっくりを叩け。
そう言われたら
避け難く叩くロボット,
伝線して繋がる。
スマート。
単語帳で
声帯は繰り返す。
否応無い静電気。
産毛立って
チクチクする。
ミューズミューズ。
ミューズミューズ。
シャツを抑える
要になって。
屈伸運動のヨーイドン。
良い子だから頬杖。
耳朶揺れる。
説き伏せられる。
パチパチって聞こえる。
午後のファイヤー。
赤くなった膝が
存在感を増す。
自分じゃないです。
私じゃない。
浮き出る血管は
エメラルド色。
ひび割れそうなコップから
珈琲は冷めてなくても
せっかくの秋は
汗ばむ。
ベンチを回す。
目が回るアトラクション。
ミューズミューズ。
ミューズミューズ。
身体が先に反応しても
滴る水は出て行くばかり。
ミューズミューズ。
ミューズミューズ,
垂れる涎が秋に映えて
紅葉を綺麗に写します。
ミューズミューズ。
ミューズミューズ。
ミューズミューズ。
ミューズミューズ。
ボタンを噛んで綺麗な歯と
ボタンを舐めた透明な唾液は
神様に褒められました。
ショートブーツの土の色は
すごく植物を育てそう。
根っこが踵を巻き込めば
少し安心する。
歩くたびに葉っぱを落とせば,
何かの童話より
幸せ見つけて持って帰れる。
イマジネーション。
夕暮れる。
ドングリはコロコロ転がり
少しは膨らみを増した。
思うは,
大きな木々に囲まれて
楽器の旋律に澄ませたい。
声楽教室に通って
ハミングして調子乗りたい。
肩を栗鼠に噛まれれば
絆創膏で凌いでやる。
大事な時だけ気付く
一晩のおつまみ。
出しゃばる歯型。
血を乾かし
風は乳房をはたかめす。
ミューズミューズ
ミューズミューズ。
シャツをほどかす
要になって。
ミューズミューズ。
木の実になって。
シャツを抑える
要になって。
はためく風で
乳房がみえる。
ミューズミューズ。
裸になった。
シャツは寂しく
寝そべる床。
木の実になって。
大きくなって。
はためく風で
乳房が震える。
回避する
手だてになっていて。
ミューズミューズ。
木の実になって。
乳房ごと守る
要になって。
入って秋は
止められない。
ミューズミューズ。
木の実になって。
シャツを抑える
要になって。
唱える秋のミューズ