両性

両性

私のしてきた事は本当に正しかったの。
この美少年が天空の遠い彼方にうっすら希望を見つめる時、この世の人間の心理は移ろいゆき憧れて、この尋常ではない美しさとは、一体どのように存在し得無い儚なげな気持ちで、絵画は微細な統一理論に天上界のアイドルの素性が溢れだして完成するのでしょう。
ひとつのこの世ではない、この世ではなくなった生命活動をするかしないのか。その薄命の陽炎のろうそくはひらひらと、もうこの残された時空を慈しむ憐れさがあった。
もう一つの人生を一回初めさせてくれたら。
人間は何て悲しんで苦しみ、それを乗り超えて生きていくこの道理とは、様々な人生経験により克己して人間は再生していくことなのです。人間は決して死を選んではいけません。
美少年はその暗闇の微睡みの中で人間界の意味を全く持たない不条理に、こんな人生にひとつしか本当の言葉はなかったのです。
私は少年の可憐な神の真理の瞳を見た時、はっとリリシズムの詩情に柔らしさの意識に薄らぎ死ぬのでしょう。
この美少年しか私の人生を推察できない。この世ならぬときめきの飛翔形に、かつてないとろける存在で無くなるその時空が変わりゆく時、天使しかふんわりと心をひときわ軽やかに浮かばせる事ができないのかしら。
私は人間を本当に男として女としてどちらの性で愛したのでしょう。
私を男として見て欲しいのか。それとも女として見て欲しいのか。
私も一人の人間として少しだけ大人としての思考をわきまえるようになったのです。
少女として私という一人の人間を見て欲しいのでしょうか。
世界の彼方の心がふと少女になった時、この美しい詩に世界が一変したのでしょう。
私の情熱がほんの少しした事で想像の中でのみ性別を変化させる時、人生とは神をも惚れるような美少女になったのです。
もしくは世界の中心にいる美少年は時間と共に少しでもいいから進化しなくては、これから美しい人間になるために努力していこうと想ったのです。
私は神から一心に愛された美少年、それとも美少女、どちらなのか教えてください。
日々気持ちが移り変わりゆき、この苦く虚ろな心の模様は雲の流水のようになめらかに変化し、たなびく爽快さは美少女の細胞の動き方にこんなにもふわっとした肌の感触。私ではないみたいです。
この世界に置き忘れた宝物である異性への安楽を探し出し、人生でこうしてまた若い青春を思い起こして、熱情に溢れ生命力が迸るこの愛の行為を、今も変わらずこうして続けているのだわ。
この行為は今の私の中を生きている美少年が、神に憧れたアイドルの御姿として、自分で自分を愛してぽっと惚れている。何という爽やかな美少年の美しい抽象物にもて遊ぶ、世界を超起した克己心のその勇姿に、溢れる大きな優しさを感じるのです。
神は美少年と美少女のどちらをさりげなく静謐ないでたちで愛し癒すのでしょう。
生きている間に両性の感覚を少しだけでも知っておきたいのです。
神の愛すべき対象は男とか女とかそんな事はどうでもいい両性具有の人間。愛の大きな慈悲に大成した最も素晴しい寄り処に、この安息日に祝祭をあげるのです。
こんな両性具有の人間がシンメトリーに存在して可愛しく可憐に、この宇宙に静寂のうちにうっとりと私の方を穏やかに見つめるのでしょう。
そんなに優しく愛に満ちた心がこの世界にはまさしくあったのですと、一人孤独に告示した時、神は昇天されたのでしょう。
この忘れていた心は青春のうっすらとした形状にめでたく感謝されるのです。
世界にこの人間の両性はめでたく神に愛された完全なる証拠で、私の流れる記憶の鼓動は完全に一から初まったのです。
私にも気持ちいい思いが存在していて、美少年と美少女は宇宙の遠く彼方の見えない情景を語る時、宇宙が一皮脱皮したのです。
美少年と美少女の事象を完全に乗り超えていく御姿は、この世界ではない形となりもうこれでいいのです。
私の性はその一問一答で完全に理解できたのです。もうこれで小さい些事を神に捧げ、美少年と美少女に今宵愛の結婚に新たな生命が御誕生するのです。何てめでたいのでしょう。

両性

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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