生まれる

生まれる

あなたは宇宙にはどれくらいの星があるのか知っていますか。宇宙には400垓個もの淒いたくさんの星があるのです。
一人海を眺める白い服を着た少女に一つの真理を授ける、そう一つの夢を。
一つの素粒子が青空に浮遊している事を知っているのです。
一つの素粒子は少女に神々しい真実を宿して、この世界を超越した神の光を発している。
一つの素粒子に神は夢に満ちる表情で全知全能の絶対的な権利を与えていく。
一つの素粒子は青空に不思議なゆらめきの微かに、その存在が揺らめいている命そのものの神の存在性に、天地は暖かい不思議な居心地の良さで優しく柔らかに包まれる。
この原始の宇宙はどこまでも全てが安心している遥かなる安住地。
一つの素粒子は宇宙の起源となった。それは神の創造した物質で、そこには宇宙の時空の真理が内臓された神の蔵がさざ波となり揺らめき、青空に時空を超越した海の潮の流れと共に、この世界を美しく清めている。
何人もがその真理に感動して泣き、一つの素粒子に人間の存在の意味を教化された。
全人生が神の存在へと向かう徫大な愛の啓示を知る。少女の肉体が地上に降誕する新たな生命の誕生。そのマリアの主題に大地の植物は優しく優しくただ揺れている。
あなた、私に一つの素粒子を青空の遠く彼方に微睡みうっとりとしていく。その澄んだ新しい少女の心象風景。
あなたをその微睡みの青い世界に導びく神の手に、全人生を委ねさせてください。
青い静寂な素粒子のさざ波の波動にゆったりと心を癒し、その心が青空の蓮になり澄んで超えていく。その時はっと逸した美しさを知った。これから私は真実の私になりますと、神に告白する少女のぽっと恥かしがる若い気心のその純情。
一つの素粒子は少女の心の動きにそっと優しく寄り添うその愛の告白は如情であった。
その洗心された存在性に、少女はそっと優しく細長いしなやかな手を指しのべる。
一つの素粒子が神の手に神秘な感触を授ける超越して身心を逸した無の状態。一つの素粒子の全体像は神の手の一部である事をふっと認識して、キリストがそっと私に囁く神の御言葉。
私は私の人生を、青空のさざ波に懐かしく甘い母胎の記憶へと帰らせた。私は海の潮に包まれて人生は私を産んでくれた母親の存在に同化していく。ほっと私は甘えていくのです。
不思議な幼女のさざ波のあどけなさに、たわいのない小さな存在をさらにそっと小さくしていく。その先にある一つの素粒子は、優しく大きく許容する神の存在になった。
私の記憶は母胎に存在している。その水の波動が私の感性を和らがせて優しく包んでいく。
そしてあなたの母胎に環りました。
一つの素粒子が作り出した万物が帰る場所に私の意識は薄らいでその存在性をそっと弱くして、神はそこに、ああ、私のそばに大きく寄り添っていた、その例えようもない感動。
太古から学んできた細胞の記憶に、そっとあの世の肉体の神臓はさざ波に揺れている。
私をゆったりとゆらりゆらりと神の優しい波動が柔らしく、さらに柔らかに存在して浮き始める。神の御意志のそのままに浮遊していく、青空の美しい1つの真理。
私は本当に存在しているのかしら。私は存在していないのかしら。
私のとなりには神の美しい手があった。
一つの素粒子が天地を創造しようとしている。未来への不思議なそのほのかでうっとりとするやわらかな光。この夜明けに神の光がこの世界の人々を幸せな真理にしていくのです。
母胎の存在に包まって私は一つの素粒子、神の愛の光を優しく見つめる。
この世界が始まるその前夜に、私は神の存在の確かな感覚を知る。
私の愛と神の愛が一緒になる時、この世界は奇跡を起こしていくのです。
この世界がこの世界であるために必要な事、それは神の手が優しく包む一つの素粒子だったのです。その素粒子は一つの神の愛にそっとそっと優しく撫でられて降誕していく。
私、私の全人生を委ねて預り許していくのです。
そうして、一つの素粒子が夜明けの明るくなる心の躍動に、ふわっと青空にふんわりと飛翔して、私の存在はこの世界に降誕したのです。
この世界が一つの素粒子にゆったりと守られている事を知っていた。
私の真理、あなたの真理、天上天空の青空に1人優しく浮かんでいる。私をずっとこのままでいさせてください。私をずっとこの安らかさで優しく優しく包まっていたい。私は私のようにただ、そうそのように一つの素粒子のように。

生まれる

生まれる

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted