マリア

マリア

世界の創造の仕方を教えて下さい。
たった1人無人島で生活をしているのです。
無人の島の砂浜は、美しくさらさらしていて人生の全ての成果を表現しているようです。
すると砂浜の向こうから肉体的にすらっと伸びた細いラインの、神にデザインされたうっすらと柔らしく弾力していく肉体の美学を宿した少女が、私を見ながらこちらに歩いてくる。
その可憐に冴える印象的な神と相似する超逸した感覚に、私の心はこの世界の美しさの正体を知るのです。
そこで私と向き合いずっと見つめ続ける少女。
少女は大きく澄んだ美しい瞳で私を見つめる。私は異世界の青いリリシズムの豊かさが生まれていく。情緒は青空の清新さで、生まれたての心が変化して移ろいゆき、若い乙女心のときめく憧れの人生に感動する。
少女の心には生まれたばかりの青空の幼くあどけない青の世界が存在していて、精霊が大事にあなたを守っている。
少女は私をその美しいあどけない表情で見つめる青の人生があった。
少女と手をつないで歩いている。それはまさに異世界の精霊と一緒にお遊びをするのですわ。
私はあなたの愛に泣くのです。あなたの優しさに心の全てを許すのです。
この少女は無邪気に海に入り、水玉を手に掬い私にふわっと円の完全な放射状に投げ掛ける。そのあどけない女の子らしい御姿にひそやかに心はそっと感動していく。
すると海は大きく水飛沫が上がり、水滴が少女と私にびしゃっと掛かる。少女は嬉しそうに笑顔で全身に海水を浴びる。
少女は私の方に向かって走ってきて、私に抱きついて甘えるその合わさった体位に、大海はさざ波を強めて打ち寄せ、その先に私と少女と全く同じ容姿の分身した体がそっと佇んでいた。
私ともう一人の私、少女ともう一人の少女が向き合い見つめ合う。
全く同じの遣伝子の人間の形状に、4人は優しく寄り沿いあい、大きく一つの全人生に甘えていく。お互いに握手を交わし友情を確かめ合う優しい感覚に、なんとも近親的なやすらぎの居心地の良さを感じた。
もう1人の私ともう1人の少女は、私と少女の未来を予言的に語られた。
私と少女の未来は天空の精霊達による究極の心身脱落的な安らかさに満ちた幸福の愛があった。それは神の計らいに守られて明るく夢が叶う人生だった。
あなた方の未来は全ての夢が叶いこの世界で一番幸せになるのです。
少女はそっと尋ねたのです。その精霊のお子さんは男の子ですか、女の子ですか。
もう1人の子どもには神に選任された極めて特別な才能を持った人が、世の中を癒す人徳を備えた、神に近い男の子が産まれるの。
あなたは、安心して下さい。大事に育てて下さい。御願いします。
そして大事な未来の予言について語りはじめた。あなた方はすぐ近い未来に神と出逢う事になるでしょう。
その時に「私は主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」と答えなさい。
私達は「わかりました」と答えると、もう1人の男と女は海の方へ歩いていき、そして海の遠く彼方まで男と女は二人手をつないで仲良く青い海と心を同じにして、清められた純愛を実現していくのです。
それを見ながら「私達も純愛していきましょうね」と、少女は私の手を強く握りぎゅっと力を込めました。

そしてまっさらな浜辺を歩いていくと1人の老人が海を眺めてうっとりと物想いにふけっていた。
老人は私達に「精霊があなたに降りいと高き方があなたを包む。生まれる子は精霊の子と呼ばれる」と話し掛けた。
それに対して少女はもう1人の少女から教わった文言を忠実に語り役割を果たした。
すると天から人類に対する神の光が優しく降り注ぎ、心身が完全に癒され清められ細胞の遣伝子が生命力を復活していく。
完全に私達の心は無の宇宙に還っていく。
老人は私達の肩を優しく柔らかくたたいて、「あなた達の未来は真実の幸福がやって来るでしょう。」と言われた。
そして、私達を笑顔で手を振って老人を見送る。
老人は「あなた達は至練を乗り超えたのです。
さあ、自信を持って未来へ行きなさい。さあ、大丈夫です。」
私達は海の清澄さに心が澄んで身心の存在がいとおしく遠く幽かにそっとそっと安らいでいく。
すると少女が母胎に新たな生命を授かったのを知って感動して泣いている。
この真実はこの世なのでしょうか。
後ろを振り返るとマリアがこちらを見て優しく移ろいゆき、この世界の真理をたたえた神妙なる微笑をよこしました。
マリアがそしてゆったりと両手を上げて十字架の御姿になって昇天していく海は一直線に天空の静寂な青空になっていく。
私達は抱き合って感動して泣いたのです。この世界、私達の人生は完全に新しく生まれ変わり新生児になったのです。

マリア

マリア

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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