子供

子供

子供はこんなにも大きくすくすくと育っていく。私はこんなことでときめく希望の世代になったのでしょう。
子供達よ、慈悲深い愛を受けて大きく育って、お願い、人生をもっと世界が流れる通りにそのままにそっとだけ、あなたを愛させて下さい。この世界の一本道をさあ真っ直ぐにただ進みなさい、まだ何も無い道を。
あなたを本当の未知なる存在にした。この何を考えているのかわからない不思議な子が、私を見つめています。
こんな不思議な世界のあなたは本当に生まれていいのでしょうか。それでも子供はあどけなく不思議そうにうっとりと私を見つめています。
私を神にしてしまったのは、この子なのでしょうか。私のお願いをじっと聞いてくれるこの子は、天上に浮かびたゆたう白い雲なのでしょう。
教会で受けた天使の授業での、この世とはあの世との天地創造の密会なのではないでしょうか。
子供がこの世界に創造されて生まれて滴る楽譜を精緻に記すのです。乙女は遠く彼方の北極星を手にしていたいがために。
北極星を不思議そうにあどけなく、どうぞと私に指し出すこの子は、誰がために聖なる鐘を鳴らしたというのでしょうか。
ああ、この世界を居心地の良い時空にしたのは、この可憐な天使の愛によるものなのでしょうか。
この子供はニュートンが抱いたロマンをずっとそのままにして、あの時代の奇跡の天才によるひらめきを今に精緻に復権していく。そう私はあなたの天才性に憧れているのです。
この生まれてきた子供の人体がたゆたい、宇宙の天の川に優雅に循環している。真面目で正しい人情の暖かい道を用意して、もっともっと未来へ真っ直ぐに行かせてください、そっと優しく柔らしくしながら。
ああ、私の子供よ、そっとふんわりと微かに私の内なる記憶を語らせて、そしてもっと気持ち良くさせて下さい。
この世界の全てが移り変わる情景に、その優しい未経験の脳はどこまでも超える可憐な時空に神の御姿を見つめる事ができるのです。
私の子供、あなたは宇宙に何も存在していない無の素粒子の運動を感覚している。私としたことがこんなにも生まれて初めての人間の素粒子の動きに、どのような心の機微のニュアンスで不思議に柔らかくしていくのでしょう。
この世とあの世を同時に手に触れる少女の気持ちはとても輝やきに満ちていた。あなたは何だってできるのですから、そして宇宙誕生の一粒の素粒子を握っていました。
私にもまだわからない子供の脳が素粒子状態の中に誕生する様子を見つめている。この世界に人間が誕生する時はそっとしておいて下さい。人間とはこんなにもシンプルに生まれてくるのですから。どのように体内の神経は巡っているのでしょう。それを想像してみると、宇宙は美しき回転を初めて、神々しい深遠なる素粒子の揺らぎを奏で初める、全く新しく生まれ変わり治めていくのです。
この子供はどんな素粒子の動き方をしているのでしょうか。
私の愛をこの子供に優しく授けて、もっと美しく清らかに心を生まれたばかりの一つの細胞にしていかなくてはならないのです。
そっと私の人生の春に喜びを差し上げて、子供を天高く青空の頭頂葉に抱き上げてみませんか。
この子は神の子であるように振るまい、そっと本当の宇宙の広大深遠さを知るのです。
子供の内なる宇宙とは天空高くにうっすらとたゆたう雲のように、俗界を逸して存在しているのか。
ああ、私はあなたのような美しい子供に愛されたかったのです。こんなもっと不可思議な宇宙に行けて良かったと、私はほんの少しだけ人生が明るくなったのかもしれない。
ああ、この世界はあなたの利他の心に助けられました。私を微かに信じさせたその可憐な憧憬は全くの子供っぽいジョークに喜び満ちていたの。
そっと宇宙を手の中に握ってみませんか。
私の手と子供の手はよく似ている事が今ならよくわかる。このような人間の創成期に私は生きて存在しているのですから。それが神そのものの部位、それはまさしく神の手なのです。
私と乙女はこんなにも子供の無尽臓なユーモアを自由自在に飛翔させるのです。私を人生の完全な故郷に帰らせたのは、世界の創造者なのでしょうか。
子供のそんな理想郷の創造の仕方を私はまだ知らなかったのです。
こんなにも全く人間の創成期の情報が克明に表現できているなんて。私はとても好きになります。
でも人間はいつから生命の創成期の情報を忘れたのでしょうか。
私とした事がこんなにも精子の数が多かったなんて知らなかった。
乙女の卵子よ、そっと私を優しく包んでください。お願い人生においてそれが一つの答えだったのですから。
私は世界の創造を知る権利を持つ事で、こんなにも子供のようにあどけなくなっていくなんて。大人から子供に遡らせたものとは、一体何なのでしょうか。
私の子供をずっとずっと信じていました、この主の存在という奇跡を。
子供の敬虔な祈りでこの世界が想像通りに現実になる事を信じています。
お願いです。可愛い子供を大きく大きく成長させて、もっと遺伝子を遺伝子らしくして、もっとこれから主の遺伝子になっていくのです。

子供

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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