誕生

神はあなたを誕生させた事を知っているのです。天空の神の創造物である美しすぎる少女の誕生から死までの不可思議な人生を、全て俯瞰できる位置に神の席を用意いたしました。
天空の中には少女を形作る遺伝子の素粒子から成る一粒の肖像という、ふくよかな麗しき形状が佇み、傍らに人間をまさに創造する神の想像する手が見えます。
神が自身の世界を認識するその意志をよく観察してみる時、人生とは受精卵の生と死で構成されている事を知るのです。
この世界を複雑な形象で万物をブレンドしてはなりません。事実として神はこの世界の最も大事な真理を、天空に隠したに違いないのです。
さあ、天空を歩きなさい。
そうすれば万物の天体の動きが、こんなにも単純でスムーズに動いている事がわかるから。
ほらっ、こんなにも主が天空で人間の意識が感覚できない時空へと、そっとゆるやかにさりげなく浮遊させたいのですから。
こんなにも遺伝子が宇宙で何か特別な存在だとしたら、青空にその素粒子を優雅に不思議な未知なる感覚で浮かばせるのです。
今天空を1人歩いている。人間の見えざる神の手の見えざる時間が創造された誕生の時空なのです。天空とは本当に不可思議なのです。天空の地図と人間の地図を俯観した時、ついに神の見えざる手の意図がわかったのです。
さあ、受精卵をそっとゆるやかにスムーズにしてください。私のもっとも安らげて逃げれる場所は天空だけなのです。
人間が生まれたばかりの受精卵が天空にふわっと浮遊しているのがわかります。死後の世界に一人じっとその生命は人間の初期状態で、受精卵が生まれたばかりの細胞の意識を感覚していたのです。
受精卵が感じる生まれて初めての眺めとは、どんな眺めなのでしょうか。意識できていない意識の中に、この世界の神秘がそっと神言を語っているその不思議な表情、なんて神々しいの。
人生は受精卵の青空に、生命の深層意識の変革の種を初めて開化させる人間的な受容を知りえたのです。
私に教えて。この人間として生まれた初めの10秒の出来事を。受精卵は宇宙を一人でしっかりと泳いでいるのです。
青空でそれを遠い過去の人生体験での得体の知れない感性に初めて触れた時、人間がリセットされて誕生する。
それも青空という未意識の造型美にあの少年と少女は微かに笑っている。この慈愛に満ちた微かな淡い光。この時空での存在確率は人間の知性で確かに信じる事ができる。
私を降誕させたあの御方は、客観的に受精卵への思いを宇宙の境界に超越させた。
神に限界なんてそんなものは何も無かった。私にわかる事は、きっと私を創造してくれたあの御方の受精卵にもわかるはずです。
ああ、今私の受精卵とあの御方の受精卵はとなり同士に並んでいる。
叶えてみたい事は私の受精卵を青空に浮かばせたい。そして全てをあの御方の若かれし故郷の受精卵へとふわっと強く逞しくたどり着けたら、どんなにいい事でしょう。
この世界に青空の爽々しい春が来たら、私の受精卵とあの御方の受精卵から創成される人間はこんなにも素晴らしいのだわ。
この宇宙に昼と夜を創造したのはあなたの心なのです。何も知らなかったあの時代に、青春の青空の夢を見晴るかす情景に感動して、そっと青空を飛んでいく時、あの御方は私を神の慈愛に満ちた表情で見つめていました。
その春の訪れに人生で初めて、あの御方の心を知ったのではないでしょうか。
青空に教えられた青春という人間の受精卵の可憐な動きを。青空の青春をこの受精卵で感じなければ。もう一度人生をやり直さなければならないのです。
宇宙の限界突破を乗り超えた未来になら、受精卵は何でもできてしまうのです。
ここが私とあの御方の受精卵の小さな生命創造の現場なのです。
あの御方の世界、本当に好きです。
人間の創造とは青空の中での孤独でした。私の夢みる時代が受精卵に回顧され、万物が新しい生命へと生まれ変わるのです。
時代を越えて想像した通りの青空に塗り変える時、私、この受精卵をとても愛しく想えてきました。何だかそこに内なる宇宙が現れて、青い母なる地球にお祈りするのです。それが信じられないくらい美しくてエレガントなのです。
私を抱いてくれたあの御方は本当に人間なのでしょうか。もしかしてあの方は人間ではなく神だったのではないかしら。
さあ、受精卵が動き初めました。何て青空の完全な無の世界。私は今生きているのでしょうか。
この世界、私にとって本当に真実は母胎の夜の出来事でした。もっと記憶が懐かしい子宮の不思議な感性でいておきたい想いに駆られて、そっと生死について遠くを眺めるのです。
私を子宮に還してください。人間としての子宮にそっと優しくずっとくるまっていたいの。
もう一つの人生へのこの人間の憧がれが真実なのですね。もう一度人生をやり直せるのです。