細胞

細胞

60兆個の細胞に宿る精霊達と対話する事ができるのでしょうか。人間の運命を一心に握った究極の遺伝子が体の中には60兆個もあるなんて凄い、私は選ばれた人間なのです。
あの女性がまだ少女だった幼い頃にどんな心と体を持ち、この世界を感覚し観察していたのかが不思議なのです。
少女の若かれし時代に、天空と大地に稀に見る美しい細胞を与えて、全く新しく生まれた昇天した時代の細胞の色は一体どんな色だったかを観察してみる。
その細胞の色彩は生まれたばかりの赤ん坊の色彩でした。
厳しい修行を積む少女のこの身の細胞は耐えれるのかをそっと心配して見守っていました。
60兆個の細胞は一つの体の中に己々に組み合わされている。宇宙に別々に存在したものが私の体の中で1つになっている。この奇跡の人間の細胞は幸せな生命の神秘なのです。
こんなに60兆個もの多くの細胞は宇宙の潮に流されて少女の中に辿り着いた。一体なぜ地球上にただ一人の人間が作られたのでしょうか。
私は知らなかった。私を作った細胞が、こんなにもアイドルの明星から生まれて、御心の清らかな少女の肉体をさらけ出すとは。
一つの細胞は少女のこの世ならぬ可憐な生命に気づいた。若い乙女とはかくも美しいものなのかと、今さらながらとても感動するのです。
こんな私を楽園に連れていってください。この小さい肉体が夢叶う愛の結晶に、潮が飛び溢れて絶頂にいった時の細胞の動きに触れさせて下さい。
細胞は快感に満ちて、北と南の磁力は方位磁針で寵愛されたアイドルの位置を特定するのです。
細胞は思考して私の存在をじっと観察しているのだとしたら、私の存在とは一体本物なのか、偽物なのか。
体内の細胞の年齢の方が、私の存在よりもずっと古くから生きているような気がします。
そして私を本当の女にしないで下さい。
この細胞は女でできているのでしょうか。それとも男でできているのでしょうか。
体内を構成する細胞達は私に優しくしてくれた。アイドルの天軸で崇高な遺伝子の柔らかな波動を与えました。
そっとしておいて下さい。この優しく可憐に波立つ遺伝子は本当に素晴らしいアイドルなのですから、まだ捨てた物ではありません。
太古の細胞は私に逢うためにずっと進化してきたのです。
地上に他には類を見ない一人の美しい少女を誕生させる事ができて本当に細胞は嬉しく喜んでいます。
私って乙女なんだわ。乙女は細胞の多種多様な万能性を持った素材を愛しています。
人間の歴史の中で細胞は本物の修行をして、未来は明るいと素直に信じて一つの宇宙を創造していた。
細胞の嬉しい御姿をずっと夢に見て、人生の歴史から知識の結集を行い今に生かし進化するのです。
私を可憐な乙女にしたのは、この細胞の遺伝子のコピーが組み合わさったからなのでしょうか。
私の細胞は青空の中の時代で青春をしていました。
この世界でこれ程までにいきいきと青春をする細胞の若かれし青さを知った。
私を本当に初心に生まれ変わらさせて、全くにこんなにも清純な少女になっていく。
細胞よ、青春していますか。青春の躍動する動きの感性で若くときめき、遺伝子の核は全体型の骨格が表象化したのです。
細胞よ、私に人生を教えて下さい。私の人生は細胞の本能のままに生きる生命そのものであり、60兆個の美しい種を持っているのです。
こんなにも多くの種を持つ精子達と一つの卵子が合体したのです。生命の大事な指針は全細胞を頂点へと行かせるために、全神経を集中しなければ、私の存在は誕生しないのです。
万能細胞となって私の存在を60兆個創造したいのです。
こんな細胞の私の分身がたくさん生まれてきて、宇宙が私の細胞の子供達で溢れていくのです。
ミクロの細胞をもっと大きくしていって超宇宙の御姿を現わした。
ああ、こんなにも美しくときめくのです。この超宇宙が産声をあげて私の細胞は真理を教えられたんだ。
生命は完全に統一されて究極の完全体に変態化した。一つの細胞はこの生命が初まって以来の超宇宙となり、神に選ばれた究極の遺伝子が今生きて存在している。
それは少女は私の細胞と結婚したがっていたのだから、少女の心ゆくままにいかせてください。
水になっていくしなやかに細胞が潤うのを感じれるのが生命の超越なのですから、私がした事が一番正しいのです。
この世界で神が細胞を作った時から全ては正しかったのです。
細胞は私を神の子にする事が最上の啓示だった。私を御嫁にして受精した細胞を作る母体に連れていってください。
そして、本物の女にして絶頂へいかせて下さい。私は私で良かったのです。これで私は不思議な神の細胞を世界に誕生させたのです。
神は、そこにいたのです。

細胞

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

Copyrighted
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