オルガン

オルガン

青空に飛翔する天使の可憐で華麗な流線美、すると青いハイビスカスの花は満開に咲きほこるのです。
少女は私をじっと見つめて神の想像する宇宙をそっと1つ手で指し示した。宇宙の時空の初まりを合図したのです。
そしてこんなにも宇宙は大きいんだよと両手を一杯に広げるのです。
青空を漂う雲がゆったりとたゆたい少女はか細く歌いだした。
この世界にそんな青い少女の幻影があったでしょうか。
少女は青い天空のミサに捧げられた万物の癒しに包まれて、愛に満ちた天昇歌をこんなにも素直に明るく嬉しそうに歌うのです。
海が円を描き渦巻いてゆっくり上昇していき、二重らせん構造の水飛沫を作り上げる。その水飛沫の渦中を神が威厳に満ちて上昇している。
少女がその後をひっそりとついていくこの世界の不可思議な水の静謐があった。
海は大きな音を立てて水飛沫を飛ばして、さらなる純粋無垢な魂へと清められていくのです。
海水が作りだす二重らせん構造の流れがこの世界の仕組みを明らかにしていく。そこに壮大な黄金に聳え立つパイプオルガンを創造された。少女は海の偉大なる造物主に感謝を申し上げるのです。
そして天性に煌めいた驚異の才能で優美なパイプオルガンを奏でる。
青い空に少女が1人で、自由自在に無限に浮遊する雲を作り上げ、雲に「あなたは、知っていますか。青いリリシズムに翔ける静寂なオネアミスの未来の羽衣に滲む感情という、哀しく咲く蓮のか弱い少女の細き薄い命の情けを。」
少女はこの地球の主に向き合いながら厳かに対話し、自然の天候を創造していく。少女自身にもわからない未知なる究極の想像力を駆使しながら、私の自由にさせて、私の自由なままでいさせて。
少女はこの世界をありのままに翔けて飛んでいく。天はその青い少女にこれ程までに泣いていたというのか。
それとも泣かされていたというのか。
これ程までに天は青い少女を可愛いがっていたというのに、その空想力に究極の限界を迎えさせて、ああ、少女の若さにときめかされるのです。
少女のアルペジオが一つの水滴となって、大地に恵みの雨の昇天コラールを爽やかに奏でるのです。
少女はこの世界の一体何処の時空に、アリアの天上歌の嬉しさでしっとり濡らすのでしょうか。
私もその嬉しさに雨という天使の液状となり、生命の原体験は万物に共通する海の源流へと還り、人間の死生観を新しくした爽々しさをどのように表現し、癒され立ち昇る雨は不思議な水となった。
少女は優しい心持ちで次の未来に、目映いオーロラを宙に浮かばせて、一斉に七色の目映い虹をふわっと架けていく。世界の人々はこの幸せな時を迎えるために今まで生きてきたのです。
この世界をもう一度初めてみませんか。あなたにはこれからもっと大きなチャンスが訪れます、さあ、参りましょう。
少女は全く新しい超能力を発揮して万物の創造を行う。各々の器官は自己性を発揮していき、その全てが神妙に組み合わさって調和する。
大地は泰然自若に安定していき、天空の天体は光に満ちて優雅に流れ、人間は完全な進化を迎えていくのです。
天体はそして生まれて初めて、創造主に恋をしました。
この恋はそんなにも美しく少女の、ぽっと心に火がついたのかしら。
天上にはアリアが悠々と広がり流れていく。こんなにも溢れる純情で、海に潔白で純血の人魚に還らなくてはならないのでしょうか。
ほの白い海上には目映く煌めいたオーロラがたちこめて七色の虹がふわっと架かる。少女の超新星は創造主に愛され、この世界は神の光で満たされて美しく超逸していき、少女はか細くふふっと微笑している。
その表情は神の慈愛に満ち溢れ、人間の全ての重荷を取り除いてくれたのです。
さあ、この世界がついに明けてきます。
そして少女は海上のオルガンを天翔させて、神に全てを授けて、天空を明るい神の光が高く青く昇り、翼を広げてこの世界を身軽に美しく飛ぶ乙女心になった。
それに神は感化されて、ついに神の手が微かに動き始める、絶唱の神のメロディーを奏でる、驚異的な奇蹟の救済の昇天コラール。
この道はいつか来た道。この世はいつか別れる道。この世はいつかまた会える道。この世に生まれし者、世界は君に与えられた。この誰も知らない真理、新星の神の光を投げかけられた。

あなたは愛され神にそっと寄り添い、人生を決意してすっと儚く溶けていくのでしょう。
このしっとり濡れた心に1つの滴を、神の涙と共に世界の苦しみを流しませんか。
この世に身捨てられし憐れみ深い少女の心を、神は復活させたのです。
神に愛されし心の涙の1つの滴と真理の海に浮かべられた生命のたった1つの宝物を、少女は感謝して大事に抱き上げる。
この世に飛翔された涙の奥深くの恩情に、少女の心を夢中にさせたオルガンがあった。そこには神の情景があり少女にはずっと遠く遠くをただじっと見つめていた。
この世に満たされた情感を、あなたは知っていたのですね。神に選ばれし音楽の昇天モチーフというものの哀れに、淡く青い浮遊する青春を。
この世は青い少女の誕生を待っていたのです。
神はふと物想いに少女の天体運動に好奇心を持ち観察し、この世が少女の発想力にすんなりと愛されていく。
その美しい手の中にさっと神が宿る時、ついに世界は女神転生を起こしたのです。
この世にこの世が放脱する時、この世に新たな天の模様を克明に描く統一する場のあなた、それを私は愛していました。
あなたに愛されて少女はこの時をもって青く幼くその優美な気品と、天に昇る青葉の聡明なる青春に、神と少女がオルガンの昇天と共に人生の肩の重荷を降ろしたのです。

オルガン

オルガン

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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