天使は想像する

もしも私が天使だったら、少女は天使になれないのでしょうか。
天使の無限に溢れる想像の中で死なせて、この私を想いのままにして休ませて下さい。
少女は授業中に教室の窓から外を眺めて、この世でたった一人のバレリーナになったのです。
たった一人の親愛なる夢の舞姫の、世界の中心で輝やく天性の神掛かった舞いに、少女は人生で主役になったのです。
この世界でたった一人だけの想像の中であなたを幸せにできるのだとしたら、私は草原に青く澄み渡る青春を駆ける少女の御姿に、ひとときの癒しを与えられるのでしょうか。
一人の少女の人生は金色に輝く草原で可憐な舞いを披露し神から愛されているのです。そして人生は初めから全く新しく想像をし初めて、明るい未来のワクワク感を夢見たのです。そっとさりげなく自分の存在がこの世界に生きている真実に感謝した。
すでに少女にはわかっていました。
少女の想像の中で神の高貴な存在を認識して、万物一空は人生の誕生の不可思議の中に、ふわっと大空の彼方を深く見つめてみる。
この世になぜ私は生きて存在しているのかしら。
私は神の想像の中で生きているのでしょうか。
私の内なる世界は神の全知全能の手の中で、可憐に輝いて愛されるヒロインになれるのでしょうか。
こんなにも神の暗号で満ち溢れている少女の想像は、今は何処にいて何を見つめるのでしょうか。
こんな私が世界のヒロインになれてしまう不思議さに、ロマンを感じないではいられない。この舞台セットでそっとふわり浮遊していくのです。
神の想像と少女の想像が一つになる時、少女は人生の不思議を知ったのです。
そう、少女は想像しているのです。神が今想像している世界を。
この世のこと、あの世のこと、天国のこと、この全宇宙にみなぎる意志を身心に感じていた。そして神も今少女の可憐な姿を想像していたのです。
神はこんなにも少女を愛して万物の創造主としてのたった一つだけの遊戯に浸っていた。神も少女が想像する世界を心から楽しんでいたのです。
その真実は無の意識の領域を働かせて万物を想像し、少女一人を静寂の彼方の無限に広がる愛の宇宙へと連れていかせるのです。
神の想像する世界の中で、少女は神と対話をしているのです。神が想像する世界で少女は優雅に美しく飛翔する天使になったのです。
そして少女は愛らしく神をふんわりと優しく見つめている。少女は神の想像の中に生きて存在できる事を素直に喜んでいます。
この世界をなぜ神は想像しなくてはならなかったのですか。

神はこよなく少女を愛していました。
そして究極の理想形である神に少女はそっと優しく甘えて近寄っていき、万物の原型を愛憮していくのです。
この世で少女はただ美しくただ無心に生命を天昇しているだけに過ぎないのに。
そんな潤いのあるしなやかな少女の心身の感触に、そっと天の形象を知らせたのです。
でも少女はまだ神に愛されているのを知らないのです。神は少女にこんなにも真剣にプロポーズしているのに。
少女はあどけない純真さで神をじっと見ていました。
神しか理解しようとしない少女は、この世で真に幸せな人間なのかもしれません。神の美麗な形状を精緻に想像してみると、少女はふと世界は神の想像の中の小宇宙だと知ったの。
あなたしか神の愛に該当する人はいませんよ。神は恥じらいつつ少女をそっと真っ直ぐに見つめた。
少女は神を見て不可思議そうに柔らしくふっと微笑した。こうして神と少女は救済の世界へと、想像の一心性が物の見事に完結されたのです。
そっと神の愛した時空にささやかな幸せを運んだのは、そうこの幸せに凝縮された愛を運んだのは、天地創造者である少女なのでしょうか。
こんなにも聖なる神を感覚したのは、誕生したばかりの神の子を見た時以来なのです。
これから神の想像と少女の想像は天地創造していくのです。
あなたは凄い。この天地創造も凄い。
そして少女は神の想像そのものとなったのです。少女にしかわからない事。それは神にしかわからない事でした。
神は私よりずっと先にいたのです。いつでも神は私を助けてくれて、あなたの愛した数式をそっとそっと私に見せてくれる。この世界であなたの私に対する愛の意味が今わかりました。
少女は神の愛に優しく満たされている事を知りそっと泣くの。ああ、こんなにも天地創造が行われている。
こうして人類の歴史に今まさに新紀元が初まっていったのです。
かつてこんなにも希望に満ちた明るく輝やかしい気持ちがあったでしょうか。これから誕生する人類全てに幸せあれ。私の役目が完全に完結したのです。神の想像したような完全に調和した私になりました。
神よ、私にとってあなたいう御方はそこまで昇天コラールを奏でる究極の完成体だったのです。これからもっと高く生命を浮遊させる事ができるのだわ。こうして、人間は昇天するのです。