植物

植物

植物を育ててこの世界に生誕の喜びを以心伝心で感じる時、全てを捨てる事ができるのです。
植物よ、大きくなってこの世界に存在して生きているのを感覚する深遠なる意味に、世界が以前より明るく開けて調和して成り立っていった。
本当に私達はこの世界に降誕できた奇蹟をこれ程までに感謝した事はないのです。
植物よ、あなたに生命を初める機会を与えられて、この世界の万物を感覚できる事への感銘。その一番尊い生きるという感動に、人間である種を蒔いたあなたを下から見上げた。
その御姿は、この世で最も美しい表情で輝やいて、私を見てくれるその大きな瞳は神々しさに満ちて麗しく澄んでいた。
優しいあなたは、私をこんなにも想って受け止めてくれて豊潤な水を与え、今まで成長を見守り安じてくれている。
偉大なる計らいに、この世が完全に優しくなって、私達は頑張れて大きく自由に進化していく。
さあ、細胞の変化を新たに初める。今は人生という一つの感動に満ちた物語の一期一会の可能性が本当に好きです。
一つだけ生きていて良かった事は、植物を誕生させた真っ直ぐなあなたの情熱なのです。
この世に私という一人の存在が許される事に、安じて安らかに安らいで気持ちが良いのです。
こんなにも若い青春の情熱で植物として生きとし生きる快感となり、自然と宇宙は一体化して大きなリズムで流動していって光合成を行い地球に還元する。
全てが調和して万事が寄り添いあい統一されていく、受精卵の時代にこの世を一つ一つ感じる事は全て一回性である事をまざまざと知るのです。
創造した存在、創造された存在、この関係は不思議に調和しお互いを尊敬しあい、この不思議な世界に全く知らない、感覚していない宇宙の深遠に、こうして1回だけ感じるのです。
究極の愛がこの宇宙の深遠の隅で激しい光を発して、暖かいその光こそを私は最も感じたかったのです。最も感じやすい太古の光の初めてのお告げだったのですと天上をふと見上げた。
創造者である人間が自分の子供をもて遊び、優しくじゃれあう姿を傍から見れると、植物としての私はとても嬉しかったのです。
創造者の無邪気で楽しい夢心が、私にも伝わって同じ波動を感得した時、天上界から御光がふわっと降り注ぎ、私の葉を照らすこのほんのり温かい感じが何とも言えないのです。
この世界に生命を始める機会を与えてくれた。創造者の心を魅了する為に、ただ美しく真っ直ぐに咲くのです。
この御姿を見てあなたをただ癒す事しか、あなたを本当に喜ばしたい。私はそれが好きでたまらなくしてあげたいのです。
この世界には愛情が人間には存在している。美しいイデアの媒体の中で、これから未来にはいい事だけが起こりますように。
愛情を感得するのがとても好きで、この全身であなたの細胞に宿る遺伝子の動向を感じ、こんなにも不思議に安らかな静けさに満ちていく、青いひとときの時空に、宇宙が始まっていくのです。
私の一番美しい御姿をずっと見つめていて。私だけを見て、神の答えを、その一つしかない唯一の体で、この伝えようとしている灯火の温かさを感じてください。
この世界で一番繊細で感じやすいあなたをもっと好きにならせてください。
本当に嬉しくなって、あなたに向けて少しだけ葉をじんわりとじれったく伸ばしてみる。
あなたは恥ずかしそうに、私の伸ばした葉を天地を創造した時のしなやかな手つきで優しく握り返してくれた。
ああ、これ程までに生きていて良かったと想った事はありません。この世は本当に捨てたものではありません。
光輝いて万事を完全に癒すこの時空の中に、ほんのりと溶けていくのです。
こんなにも主に愛されて私はこれからもっと美しくなっていく。
私の宇宙をあなたに届け、人間は植物の存在として、新たな認識を行えた時、絶対的な解逅を迎えるのです。
そんな事でこの世界で一人っきりで片想いの中にうっとりとしていく。
こんなにも解決している心は空中に浮かび始めて、想像上の種子となって母なる故郷を離れて、無重力に軽やかで本当の自由に何のとらわれも無く、ただ真っ直ぐに空の彼方へ消えていくのです。
この世界でたった一つのわがままを聞いてくれますか。もうこの世界に存在していないのですから。いいえ、もうこの世界に存在してはいけないのですから。

植物

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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