ピアノ

ピアノ

あなたは音楽をする行為を創造できたのでしょうか。
砂浜に立って大海を見つめて、未来に起こる夢また夢のとても不思議な人生般路を懐かしく、いとおしく、優しげに見つめています。
この世界で生まれて初めて神の視点を得た。
神の視点で青空から、海の水にふわり浮かんでいる少女を見つめた時、その少女が愛らしく手を振って答えているのが、人生至上最も優しい気持ちなのではないでしょうか。
神が少女を浮かせようとしているのを60兆個の細胞が認識して、ふわりと体を微かに揺らし始めて浮き始めた。
青い大海の上に1人浮かぶ少女は、こんなにも静かで生まれて初めて感じた愛の快感の戯れで、深く感得する得も言われぬ無重力の世界創造の快感に、もっと天空へといかせて下さい。
ただ神の優しさをそっとやわらかく感じていたかった、それだけの事なのです。
さあ、夢を叶えている。
少女を変身させて変化していく諸行無常の細胞核の遺伝子に、そっと意志を打ち明けていきたいのです。
万物は私の細胞核にある遣伝子を通してこんなにもワンダーランドに生きている。
今この感動をしっかりと感じているのです。
海上に小さな渦が発生している。
次第に巨大な螺線構造となって周回して飛沫を上げ自然のエネルギーを回転させている最も徫大な少女、ありがとう。
少女の周りには海がこの御先祖様を拝んで回転するその渦の中で両手を振りかざした時、海の水面には色とりどりの虹の色を思い通りに麗しく創造しているのです。
こんな私でよろしいのかしら。ふと海の声を聞きたくて、大らかに流れていく人生に全て身を委ねてみるのです。
少女は水を想像した通りの形状にしていき、今ままで夢に見た景色を海の上に創って託したのです。
少女は目をまん丸にして私を見て、「こんにちは」と言うその何て愛らしい表情なのでしょう。
世界はこのように本当に自分の想像した通りになるのですね。全てをもう完全に解き放ち自由になりましょう。
そして私は少女と手を握り合った時、あまりにも淡白い憧憬の存在に、最も幸福感を憶えてこの天才の出現に感動して泣くしかないのです。
海水の大きな渦から神の一つの光が優しく甘く包んだこの時空は何て至福な人生体験なのでしょう。人間では無い細胞の初体験の感触に最も安心している。
そうなのですね。これも神の計り知れない契約の世界。私にはまだわかりません。またそれがいいことなのです。
そして青い海の渦の中からピアノがふわーっと上昇してくるのです。
これがまさに少女のピアノ。
とても不思議なこの風景に私の情感が初めて流れゆくスムーズさを知った時、天国の神の光を見たのです。
あの天国の光がそっとピアノを白く照らした時、少女は天空の彼方の一点をじっと見つめてピアノを可憐に弾きこなしている。
そして少女はピアノから神のもとに手を大きく広げて弾き語りをしている。
太陽に照らされた最も澄んだこの良き日に、そっと涙ながらに娘はやっと大きく育ってくれたと、ふと静かに人生を振り返るのを初めて許されたのです。
神と少女の奇跡的なセッションに感動している。
この時が来るのをずっと信じていたのです。
本当にずっとこの時が来るのを信じていたのですから。本当に夢が叶ったのです。
夢が叶うのに全人生がかかりました。そう、それでいいのです。

神の音楽教育が娘へと確かに受け継がれて、海が大小様々な粒子を発しては流れていき、生きる目的を見出す。
創り出す音楽が本当に誰からも愛されていき、光り輝やく海の粒子が大きな虹をふわーっと架けて我を忘れさせるのです。
この時空の中に天と海は完全に開けていったのです。
神が一人の少女に夢を与えて叶えさせた。
神の啓示を少女にだけこっそりと教えたのです、そう、これで全ての音符はうまくうまく回転していくのです。あまりにも嬉しいのです。
そして音楽によって神と少女は昇天できたのです。
少女は手の平にほのかに輝く音譜を載せて、その可憐な御姿が動くのをずっと見つめている。
その少女の肩に神は手を載せて、一緒に未来の時空を並んで見つめている。
そして神は少女に音楽とは何なのかと説法を行った。ああ、あなたをずっと信じてきて良かった。
少女は神の説法を聞いて宇宙に流れる流麗な音楽の動きを感得したのです。
ありがとう。さあ、未来の音譜は万物の調和を友にして、至上の愛をこの地上に伝えていくのがわかります。
ふっきれたこの世界が。こんなにも完全なる調和した調べで、人生を神に寄り添うのです。全ては良かったのです。

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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