この来たるべき朝に

この来たるべき朝に

この来たるべき美しい朝に、神は私のもとに現れた。人生至上最も幸せなこの世がこの世としての本来あるべき場所へと還るのです。
神との来たるべき時空で、万物の素粒子はあるべき位置へと、万事が完全に調和し整えられていく。その事が今実感できるのが本当に嬉しい。

この女性と逢うために、この世界に姿を現したのではないのでしょうか。
女性は澄んだ美しい瞳で何を想い何を感じて、憧憬の少女時代へと原初の記憶に立ち環る人生の賛歌を歌い、至上の愛と共に昇天しなければならないのでしょうか。
この少女は魅惑的な肉体をさらけ出して、何を考え実践していこうとしているのか。
感得の描写は求めあう想像を感覚化できます。宇宙に虹が架かり最も男と女の恋が嬉しさに爆発しているのは、予感なのか。
予感できるその男と女の風景が海上のオアシスに、幻想として浮上するというのでしょうか。
私の生まれた御姿は、あの哀しき儚げな人生で何も知らない人間細胞の原始状態へと還る遣伝子が、男と女を決定する時に感動して超越しているのは、遠い遠い昔の話なのでしょうか。

私は清貧に慎ましく人間として真っ当な生活をしてきたでしょうか。
それは私の未知なる幼き感違いとあなたはおっしゃるのでしょうか。そうお想いなのであれば、それはそれで結構な事であります。
本心はあなたを抱きたかった不思議な人生の心と体の素粒子運動が、軽やかに天空に飛翔しようとしている。あの少女と一緒に天空の中で強く抱き合っていたのはこの世界の真実だったのです。こんなにも復元されていく素粒子の神の鮮やかな模様の中で、少女の体が天空に浮上していく。
少女自身は選ばれし人間であるという事を本当に知っているのでしょうか。
あなたはあまりにも神々しくて、私には手を出せない。
少女にしかわからない少女の神秘な思想は、華麗な天体運動の動きを精緻に予想していくのです。
そっと大空を見上げる少女の可憐であどけない心の流れの中に、これから自分なりに人生を強く生きていく事を決心したのです。
本当に孤独だったのでしょうか。一人ぼっちの寂しさで。
全く一人苦しみとは何かを人生で初めて体験した、あなたとの初夜は遠い彼方の淡い想い出になってしまったのでしょう。
心を青空にしてください。そうすればうまくいかなかった人生に、一つの正真正命の真理が与えられる予感があるのですから。心が青空になって全く何もいなくなって、一人天の川の流れを見つめるのでしょう。
本当に宇宙はこんなにも大きく広く澄んでさわやかに流れていくのです。
少女の内なる宇宙の流れにこんなにも優雅にたゆたい移ろいゆく体験ができるなんて凄かった。あなたの気持ちが少しわかったような気がします。
そう、少女にはこのようにとても高き御方に会わせるような何かがあったのです。
私は昔の若かれし少年へと立ち返って、うっすらと神を感じていた幼き素直な心が清新に復活していくのです。

私を少女に会わせたのは一体誰なのでしょうか。あなたは生きているのでしょうか。それとも死んでいるのでしょうか。
いいえ、少女は今復活していたのです。

少女はなぜそのような麗しいふっくらとした体を持っているのか。一人ぼっちが気楽で心地良いのは嘘では無い事かのように、さりげなく天空をじっと見つめている。

私は少女の考えている事がわからなくなりました。

信じている。少女が少女としてだけ想像できる世界を、それを私だけが知れるという事を。それはこの神の箱庭の秘密を探し当てるようなもの。
本当にこの世は少女にしか理解できない真理によって、人生経験はこの深遠な宇宙の未知なる想像となるのです。
少女に対して気持ちを寄せていくのをぎりぎりのところで愛撫している。
こんなにも少女を幸せにできるなんて、私は心が生まれた時の初めての爽やかさを体験するのです。
私の人生はこのような不思議さで記憶されて、世の習わしの意味する所をただ何も考えずにそのままに流れていく事になるのです。
私を男にしてくれるのは、この少女なのです。
この来るべき朝に私と少女は結ばれたのです。
本当は少女の5感感覚の若く満ちる天地創造を時代化した。あの乙女の天体と羊の運動方程式の中に、超対称性粒子の存在を発見したのではないでしょうか。
私は結局少女の事が好きだったのかもしれません。
人生はこのようにするべき事をしっかりとするという、ただそれだけの事なのです。
私を修行させてもっとより高き存在へと、素粒子を超対称性で粒子化させて、世紀の発明をしたいのです。
私は私になりたかった。

この来たるべき朝に

この来たるべき朝に

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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