神木2

神木2

この世界に大きな神木が二つ天空に青くしっとりと、心の故郷にある太古の原始に優しい心持ちでゆったりと浮かんでいた。
この神木は愛し合う方法を美しい可能性に満ちて優しく確かめ合っている。
暖かく愛の確認をする修道女は慎しみ深い知識の宝物を備えていた。
私に世界の始動スイッチを押してもいいと、神に指示されたら一体どうしようかしら。私にそのような素質があるのかしら、ないのかしら。私、知りたかったのです。
神木は私にスイッチを押しなさいと言ってくれている。
何て嬉しいときめきの中に、この世がさらりさらりと自己を開き、自己を頼り、自己を発する。
宇宙が生命界の循環する円連動を滑らかに上昇する期待に答えて、何も不安のない幸福だけの好循環の中に、完全に苦しみを無くしていくのです。
私は宇宙のスイッチを押した。荘厳に宇宙は創造されて神の子を誕生させたのです。
神の生命を確認して神木は感覚をぐっと集中していき、さあ神の元に行きましょう。
神の光り輝やく癒しの大いなる許された存在へと、枝を力強く大らかに繊細に伸ばしていった。
それに不思議な神のオーラが優しく寄り添っている、この世界の愛の慈しみを感じた。神が降誕している絶唱にマリアは、清らかですらりと流れる髪が上へ上がっていく。
この感覚は神の記憶なのです。
神が私にその神々しい光明に癒す感受性の深い知蔵、知明、恩明の成せるカルマを示すのです。
神は天上界に青く伸びる枝の全体線を世界創造の書物にしていった。
神の天命の発想力が私の各器官に啓示を与える、神格化された主題モチーフの立体的に超越した模型。
エルサレムの大地に世界の世明けを知らせるベルが高らかに鳴り響き、神聖な合唱はさらなる精神の飛翔を迎えさせた。
この世での私の人生は幸せになっていくこの感覚が、ときめきに溢れうっとりとしていくのです。
たった今神は私の人生の苦を全て取り除きました。
神はとなりにいてずっと見守り私に啓示を与えてくれたのです。
この光景にマリアは横で感動してうっすらと泣いていた。
マリアはこの啓示に神の記憶を弱々しく語り初めるのです。
あなたの想い出をひそやかに語り神の前で告白している、マリアの純心で素直な自己の想いを打ち明けて感動してしくしくと泣いている。
あなたをずっとずっと探し求めてきました、私の想いはやっと叶ったのです。
マリアは手をすらっと伸ばして神へ神へと、このか細く美しい手に強い想いをのせてそっと寄せていく。
その時神はマリアの手をぎゅっと握ったのです。
マリアは全精神と全肉体が癒され復活していくのを感じ、愛にほわっときめいていく。
私はやっとわかりましたわ。エルサレムにはこの宇宙を創造した存在がいる事を。
宇宙を創造した存在と、解読した存在どちらが偉大なのでしょうか。どちらも偉大なのですね。
マリアの横には宇宙を創造した存在、宇宙を解読した存在がいました。
マリアは2人の偉大な人間にほれぼれして、ときめきの乙女の心情を発露していく。
3人は神に選ばれし者として洗礼を受けて、人間らしくなっていった。
それがこの世界の神の美しい仕組みなのですね。
神は私とマリアをこの世の人間ではない御姿で、全人的な愛で優しく守ってくれた慈悲深い表情。
人間の感情と感性の超越を感じて心を清らかに動かされていく。
私達は完全に神の世界になっていきました。神の世界とは、これ程までに完全なる神の厳格な構成があったのです。無限変幻

神木2

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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