マリアの音楽
神の存在を教えたのは、マリアの精霊だとしたら私は泣くでしょう。
マリアは教会の秘密の部屋に行って、神と対話して精緻な音楽を作曲しているのを私は知っている。神はマリアの御姿をずっとその大きな美しい瞳で見ていた。マリアは神の可憐な表情をさりげなくちらっと見つめて、何やら物思いに耽り世明けの到来を待っているのです。
世界の夜明けはマリアの音楽の始まりによってご来光していき、大きな虹が架かる天地に偉大な恵みがもたられた。
そして宇宙がどくんどくんと鼓動を始めるのです。
この宇宙にマリアの気持ちが頂点を迎える頃、スコアは創造される神のしなやかな大きな手によって、一つ一つ丁寧に音符が筆記されていくのです。
マリアはスコアにその神妙な優しくか細い手つきで音楽を記して、時おり神のような慈悲深い表情でふっと見上げるのです。
神はこれ程までにも神妙なモチーフをこの地平に啓示していった。そう、陸は、海は、空はそのモチーフの響きに躍り戯れて感動している。
あなたは、感動しているのですか。
マリアは優雅なアルペジオを奏でると、天使は天空をふわっと上昇して軽快に飛翔していった。天空には天使の躍動する意志が、上昇アルペジオを可憐に動かしている。
音楽の降臨がこの神の調べのあまりにもの青さに共有して、全く新しい可憐な蝶を降誕させる宇宙のひそやかな化学反応があった。
宇宙はミクロの単一さで化学反応し、素粒子が不思議な波動の音響を奏でて、青空が澄み渡る大自然の全ての人体を超越した想像をしていく。
マリアがテーマのフレーズをか細く歌い始めると、自然の精霊がやわらしい声で高らかに合唱していく静寂なハーモニー。
この地平が平和になっていくあまりにもの清々しさ。
薄暗い中での神の深い祈りの安寿、安願、安定した大きな懐の中で、この静寂な世明けのあまりにもの神々しさに、人生の解脱を知ったのです。
マリアは手を先へと伸ばして可憐な音楽で神に語り掛けて、全ての物質を天空に上昇させていき、全生命は多大に憧れ光り輝かしい粒子の明星となった。
ああ、マリアの音楽が全人類の心を癒していく。人々に青く澄んで優しく寄り添っている。
こんな人々の喜ばしい気持ちに、世界が平和に安らぎ柔らしくふわっと愛に包まれた。
天地は澄んで爽やかな地平の中に、青い地球の陸海空に溢れた天性の閃きで創造されていく。
宇宙のリズムに同調し合い、不思議な神のモチーフが生み出され変容されていく。
神によりこの至上のモチーフが変奏されていく御姿に究極の方程式上の数字で遊び戯れた。
私は神の方程式に基づき、精霊の神妙なモチーフを天空へと飛翔させた後に、天地は完全に空になった。
全人生を復活させたのかもしれません。
この人生の正解という一つの神のメロディーを知った時、我が青春を知り時代の素粒子はゼロになるのです。
私の素粒子は美しい超越を迎えるのです。
私の素粒子はマリアの音楽に歓喜して全細胞は喜び、次の新しい宇宙に次元化していく、このときめきに溢れるさわやかさがあった。
私をマリアは愛してくださるこの世界の中で、調和して安定し満ちていくのです。
許し許され天上のマリアの愛の音楽に、人生で体験した事のない安らぎで癒され、この世界の全時空は解脱する。ただただ存在がこの世界には無いのです。この世界から無くなる気持ちの青空は、全知全能なる神の細胞のご褒美だった。
さあ、神に祝福された細胞を持っているのです。人生はこんなにも健やかになっていくのです。
頑張った人間には、それだけの美麗な宇宙が用意されている事を知って感動する。
人々に良い種を蒔いていくのです。私の種を教えて下さい。
そして、マリアから生命の種を与えられた。その生命の種を私は立派に育てていくのです。
喜びとはマリアの種の実がなる時なのです。
私を究極の存在にさせる神の実がなる木。
神の木がすくすくと育つしなやかさ、情緒豊かな感性の自由自在さは神の葉経の絶妙なリズム。
大木になろうとしているこの神の実を食べると、私は一体どうなるのでしょうか。未来はどのような新しい芽を脱皮させるのでしょう。
マリアの音楽