少女
少女は一体何を期待しているのでしょう。少女は遺伝子を作曲しているのでしょうか。
少女の部屋には神が住んでいる。
少女の姿を観察する神がそこにいるのです。そして少女は神にそっと語りかけている、人間次元では想像できない理性の通じない宇宙の対話。少女を見る神はそっとこの世には存在し得ない、存在できなくなるような不思議な微笑を軽くやわらかく、この世からなくなっていく。この世からなくなる意識、それはどのような神の御姿なのですか。
少女は一人部屋の中で芸術を創造している。その創造は神の創造の大傑作であった。少女のその美しい肉体と精神から生み出される、神の境界線を超次元化した芸術作品は、人類史上例を見ない高い芸術性の神技で細胞生成していく神のはからい。このような得体の知れない凄みのある強い創造性を発揮する少女とは、人類の系譜では考えられなかった。
少女はふっと微笑した強すぎるカリスマは教祖である。この少女の美しい御姿から神が現れるそれは当然の事なのかもしれない。少女は意味ありげに天上を見つめるその表情は、神を見ているのです。
神は見られている。神は少女を我が子のように厳格で情感をたたえたシンフォニーを演奏している。神はそっと少女に優しくきらめきに満ちた気持ちで手を指しのべて、少女の体を抱くその御姿は、少女の奇蹟を起こす行程で究極の知性を全て授ける。万能の全霊の媒体は確率的な量子の神の物質であった。少女の知性が神の知性にメタモルフォーゼしていく知的生命体の完成形の進化。
少女は不思議になっている。少女は全知全能なる神となり究極の音楽を創造していく。これは少女がこの世を革命化させる超越者による超越現象でした。少女の音楽が神の音楽となる。少女は完全に調和のとれた究極のスコアを形成していくその真理。
それは神化していくのです。少女は神に語りかける。神は少女に音楽の真理を語る。少女は神の力によって作曲している。細胞が神の分裂を起こして、神の新たな結合が起こる。
神は少女に手を与える。肉体と精神を与える。神の創造に全天の星々が大いに喜び祝福する。星は神と少女だけの関係にときめきを感じている。
今日は、祝祭である。偉大なるシンフォニーが誕生したのですから。少女はその全ての技術、肉体、精神を発揮し達成したみそらのそわか、そこにただただ雲は悠然と流れていた。宇宙の星々は静かにゆったりと動いていた。自然は大きな循環をしていた。そうただただなすがままに、何の計らいもなく。少女はにっこりと笑顔で神を見つめて青空に飛んでいく。この青い世界をさらに青く美しくする少女は、何の感情もなくひとすじに生きていた。
あなたに好かれたいがために。あなたがあなたであるように、神が神であるために。神はそんな少女を好きになってしまいました。そして少女はその意味も知らずに、そっとやわらかく優しくそうそのように。
少女