天使の羽根

天使の羽根

あなたにはわからないでしょう。宇宙はこんなに生命の生死が繰り返されているのです。
私はひらひらと飛翔していく蝶を追い掛けていた。
それからあなたは蝶を捕まえる事ができましたか。どうなのですか。

ある女は蝶に対してこの上ない愛情を示した。この世に誰も感覚した事のない蝶を作ろうと思います。
あなたはこの世界を、可憐なる蝶の世界へと変える事ができますか。
この現実を蝶の夢にする事ができますか。
少女は不思議そうに蝶を眺めてにっこりと微笑んだ、そして世界は溶けていった。
少女は知っていたのでしょうか。
少女はなぜ不思議なのですか。
少女は不思議そうにして天空に、世明けが告知された事を知るのです。
あなたにはわかるはず、そしてこの世に極限なる超越した方程式を事象化し美を一心に集中させて、凄まじい天上の最上なる平安をもたらせた。
少女に不可思議な形状をデザインさせたこの世の奇蹟は、少女自身の想像を遥かに超えていた。
何という世にも不思議な対位法の神技なのでしょうか。どのようにしてあなたはそのような事ができたのですか。
少女がデザインした蝶は神に愛されて人類の知性を究極に進化させていく。その最上の極点で神は祝福した。
その蝶は神の意志により、この世に人類が想像できない初めて見る美しい光をだした。
光のエレガントな形状が神そのものになっていく。
そしてその蝶は存在するか存在しないかのぎりぎりの所で、この世からふわっと溶けていった。
その薄く儚き可憐な存在は、人間の感情のやわらしさの情けの中に神がそっと手を指しのべる。
あなただけにはわかってくれるのよ。
蝶は青く薄いその清らかさで、一大的な憧れの心は爽やかに晴れていく雨上がり。
なぜ神はそのような美しい慈悲の雫をこの世界に滴らせたのでしょうか。私にはわからない。

少女は蝶を見て泣いていました。こんなに蝶は純粋にこの世の俗性にまみれない、可憐な心で爽やかに飛んでいる。
あなたのようになりたい。あなたは天使なのですわ。
蝶はそっと少女の手の上に存在を軽くほんのりとのせました。
すると少女は新たな素粒子の粉を蝶に振りかける。蝶にまた新たな肉体と羽根を再創造させていくのです。
そして、次の新たな時代の流麗な天使になりました。
少女は天使をじっと見つめて、そっと柔らかい体をその柔らしい細い手で抱き上げる。
天使はその澄んだ美しい瞳で少女を真っ直ぐに見つめた。少女は潤した瞳で天使の体をいわたるように擦る。その表情は例えようの無い微笑みの中にそっと優しくなっていく。
ありがたい、その一つの天使の生命。
天使の羽根を動かす黄金の極上の素粒子が一体を包みこむ、ここは天国と化して心が甘く優しく溶けていった。
天使の羽根はやわらぎふわっと優しさに包まれていく。天使は羽根をはためかせ飛んでいくその綺麗な姿はこの世の真理だったのです。
天使は少女の上空を飛び周り少女をずっと見つめている。
明るく微笑する天使は青空へ飛んでいき、その宇宙はもう完成体として超越している。
少女は美しい瞳でその天使を遠く遠くに見つめている。
天使がこの世界を明るく平和にしてくださいます。
天使は一体何を考えていたのか。
この世の全てを平和にしたのちに、天使はまた降臨して少女のもとに帰ってきました。
天使に少女は明るく夢を見ている未来の表情をして、すっと澄んでいる。

そして少女は天使に新たな素粒子の粉を掛けましたわ。
天使は稀に見る可憐な少女になっていた。天使はすると少女に生まれ変わって、この世をただ一つの可憐な心にしたのです。
「ほらっ、あなた、あなた来ていますよ。」
少女は笑いながら青空からふわっと舞い降りて来る、神の素粒子を走って追い掛けている。
少女に一つの神の素粒子を与えたのです。
神の素粒子をこれからどのようにするのでしょう。
まさしく少女は生命を創造する権利を得たのだわ。少女の精神は澄んだ爽やかな空想力をそっとささやかに人々に捧げた。
少女は遠くを一心に見つめて、この才能を何に使うのか考えていたのです。少女は両手を大きく広げて神に語りかけた。

そして、少女は地球上に新たな生命を誕生させたのです。

天使の羽根

天使の羽根

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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