神の手

神の手

私にとって運命とはどのような選択肢があるのでしょうか。
月は朧気に青くしんしんと輝いています。私は何を人生において必要としているのですか。
私の神経細胞は宇宙に澄んだ印象をただただ拝んでいく。ただ拝んでいくのです。
浜辺の白砂から大きな手がこの世界に表層化して現れていた。この大きな手には見憶えが、私にはあるというのでしょうか。神の手が浜辺にそびえ立ち、遠くの水平線に向けて今まさに日の出を迎えようとしている。
大いなるときめきで迎えられて、宇宙に浮かび上がる太陽と地球のコラボレーションが起きている。この神の手は生きている存在を広大深遠な宇宙に溶かして無にしようとしていた。
神の手は砂浜から宇宙の超越した真理を提示し、降り注ぐひとときの素粒子を大きな優しさで迎えている。
私はこの大きな手にそっと心を寄り添わせてもたれかかり、寄り処をこの神の手の法に求める。この神の手はまさに法なのです。
そしてこれから私の手が法にならなければならないのです。
神は大きくその手を移動させて、次元の時空は11次元多面体の動きで濃縮化していく。神の情念が宿る手つきに私の精神は深い感銘を受けて広々としていく。精神は万物の無限動力の素晴らしい可能性を感じるのです。
凄みのあるエネルギーを天上の天空に放射していく、この世界での人智の計り知れない天才性の不思議なきらめきがあった。
私は次第に宇宙を知っていった。私の体を神の手は優しく大きく包んでいる何という温かいやわらしさ。この感触は無限の真理を持つ人間愛でいとも超越した理性と感性を含んでいた。
あなたにもわかりますか。
神の光惚とした光の軸上で、少女は朧気に時空をやわらいでいかせた。
少女は知っているのです。万物が流動するシンメトリーの美しい法則性を持つ人生の道を。
遠くで清められた幼児が泣いている。何という優しくてやわらかい奇跡の肌の解逅なのでしょうか。
この時空に万物の存在が安心した。
想像と現実との相対性に天使の不可思議な女性らしさの超象があった。王イカロスの昇天とサタンの暴挙によって、万事は快調になっていく。

思想は未知なる素粒子の不確定性であった。
そして、許します。

神の手は私を優しく包み上空にさらに高らかな天上界へと、天空の女神のもとに昇天させていく。
未知なる大空への上昇を体全体で感じて飛翔する心に、人生の癒しを知るのです。
何という青く澄み渡る天使の情景描写された心の無限化なのでしょうか。
これこそ人生で私の細胞の活性化をして、解明されていく物質の中に宿る素粒子の動きなのでしょう。
雲が大らかにたゆたい浮かんでいる。
そして、私の精神は雲になって大空を何の考えもなく浮いていく。大空には素粒子による確固たる解決があった。そして大空に神の姿の全体像が出現していく物凄さに感動した。
そこに神の体の荘厳な宇宙が姿を現した。
神は大空に慈悲深く人生を何もかも経験し、知り尽くした情けの容姿をしていた。神はその慈悲深い表情で、私を哀れみ泣きそうな感情でじっと見つめている。
私の気持ちを何もかも知っていた。神に私の全てをわかって頂けたこの心の解逅性は、大空に青く青く澄んでいる。
私はやっとここまで来ました。大空には水平線が無限性の憧れを抱き昇天した飛翔の流麗さで、遠く彼方の時空に心を移動させていった。
神は私に無と言った。全体の構造規格が一新されて、復活をして、再誕した。
神、大空、宇宙により無となったのです。

神の手

神の手

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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